薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

このブログは薬局で働く薬剤師を中心とした医療従事者の方を対象に作成しています。
一般の方が閲覧した際に誤解を招くことのないように配慮しているつもりですが、医療従事者の方へ伝えることを最優先としています。
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2014-01-01から1年間の記事一覧

尿膜管遺残症について

男子フィギュアの羽生結弦選手が腹痛を訴えているということでしたが、尿膜管遺残症による尿膜管膿瘍の症状だっだみたいですね。 尿膜管とは 赤ちゃんと母体を繋ぐ臍の緒は酸素や栄養を運ぶ役割を持つことが知られています。 尿の排泄を行うことができない胎…

ネオメドロールEE軟膏の一時製造中止による影響

すでにご存知の方も多いかと思いますが、ネオメドロールEE軟膏(一般名:フラジオマイシン硫酸塩・メチルプレドニゾロン配合軟膏)が一時製造中止となっています。 この影響を受け、他のステロイド含有眼軟膏も出荷調整に入っています。

レルベア200エリプタ14吸入用が出荷調整

12月1日から新薬投与日数制限が解除され、長期投与が可能となったレルベア(一般名:ビランテロール/フルチカゾン)。 解除と同時に30吸入用(30日分)も発売となっています。 その直後にレルベア200エリプタ14吸入用の生産が間に合わず出荷調整に入ったという…

グラナテック点眼液発売~新たな緑内障治療薬

2014年12月2日、新規作用機序を持つ緑内障・高眼圧治療薬、グラナテック点眼液0.4%(一般名:リパスジル塩酸塩水和物)の販売が開始となりました。 当初は2015年1月発売予定でしたが、早まっての発売になったようです。 グラナテック点眼液は三重大学医学部…

ネバナック懸濁性点眼液~白内障手術後の点眼液について

近隣の病院の採用薬品が変更になりました。 これまで、その病院では術後のNSAIDs点眼はジクロード点眼液を使用していたのですが、新しくネバナック懸濁性点眼液(一般名:ネパフェナク)が使用されることになったようです。

国内7製品目(6成分目)のSGLT2阻害剤ジャディアンス承認了承〜SGLT2阻害薬にはすでに配合剤の噂も?

日本ベーリンガーインゲルハイムが申請していたジャディアンス錠(一般名:エンパグリフロジン)が、平成26年11月21日に開催された厚生労働省 薬食審医薬品第一部会で了承されました。 ジャディアンスは日本国内で7製品目のSGLT2阻害薬になります。 成分とし…

ACE阻害薬やARBを服用中のST合剤併用で突然死のリスク上昇

ACE阻害剤やARB服用中にST合剤を使用すると突然死を起こす可能性あり。 そんな内容がBMJ誌2014年10月30日号の論文で報告されました。

タプコム配合点眼液発売開始

参天のMRさんが資料を持ってきました。 タプコム配合点眼液? あれ?まだ発売してなかったんだっけ?

タケキャブ(ボノプラザン)承認了承~新規酸関連疾患治療薬 P-CAB

平成26年12月26日に承認されたタケキャブ(一般名:ボノプラザン)。 プロトンポンプインヒビターの進化形とでも言うべき、カリウムイオン競合型アシッドブロッカーとなるこの薬について詳しくまとめてみます。

カロナール錠500mg発売~肝機能障害とカロナールの歴史

解熱鎮痛剤の中でも比較的安全性が高く、小児から大人まで使用可能、市販薬としても広く普及しているアセトアミノフェン。 医療用の製剤としてはカロナールが代表的です。 そんなカロナールシリーズにカロナール錠500mgが加わり、近々、販売開始になります。

OTCロキソプロフェンは第1類のままに・・・。

今年の8月に指定第2類へのリスク区分変更が適当であるとされていたOTCロキソプロフェン(ロキソニンSなど)ですが、第1類へ据え置きということになったようです。

イクセロンパッチ/リバスタッチパッチの新用法・用量申請

平成26年11月5日、ノバルティスファーマと小野薬品により、イクセロンパッチ/リバスタッチパッチ(一般名:リバスチグミン)の漸増期間を短くした新用法・用量の申請が行われました。

四国厚生局が平成25年度個別指導での指摘事項を公開 その2

先日の記事の続きです。今回は残りの部分をまとめます。

パリエットの新剤型と低用量アスピリン服用時の適応 追加了承~PPIの適応まとめ

平成26年10月29日の厚労省 薬食審医薬品第一部会。 パリエット(一般名:ラベプラゾール)に「低用量アスピリン投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制」の効能・効果が追加されます。 それと同時に、5mgでの効果も確認され、追加剤型が設定です…

ランタス(インスリン グラルギン)のバイオシミラーの承認了承

平成26年10月29日の厚労省 薬食審医薬品第一部会。 インスリンで初となる、ランタス(インスリン グラルギン)のバイオシミラー(バイオ後続品)の承認が了承されました。今回、了承されたのは、 インスリン グラルギンBS注カート「リリー」 インスリン グラ…

四国厚生局が平成25年度個別指導での指摘事項を公開 その1

四国厚生局が平成25年度の個別指導の指摘事項をまとめたものを掲載してくれています。 薬局業務を確認するに当たって、こういった情報は非常にありがたいです。 また、近く個別指導や監査などが予定されている薬局にとっても貴重な情報となるのではないでし…

ソブリアードにブルーレター発出

平成26年10月24日、C型肝炎治療薬であるNS3/4Aプロテアーゼ阻害剤ソブリアードカプセル(一般名:シメプレビル/SMV)にブルーレター(安全性速報)が発出されました。 PEGインターフェロン(PEG-IFN)、リバビリン(RBV)と組み合わせた3剤併用療法(SMV/PEG…

SGLT2阻害薬服用中の死亡例報告~これまでの中間報告も振り返る

SGLT2阻害剤が発売されてから半年が経過しました。 ナトリウムグルコース共輸送担体2(SGLT2)を阻害することで、糖の尿中排泄を促進するという新作用機序を持つこの薬剤、糖尿病の患者さんが多い薬局では処方に触れることも多いと思います。 ですが、最初に…

クラビット/レボフロキサシン「DSEP」が結核の適応症を申請~結核治療について復習してみる

第一三共は平成26年9月30日にクラビット(一般名:レボフロキサシン)とそのオーソライズドジェネリック(AG)であるレボフロキサシン「DSEP」の適応症に、「肺結核」と「その他の結核症」を追加する承認申請を行ったと発表しました。 12月に他社と同時発売…

グラクソスミスクライン(GSK)もオーソライズドジェネリック(AG)に参入

グラクソスミスクラインも日本でオーソライズドジェネリックを販売するようです。 ジェネリックメーカー アスペン(本社:南アフリカ)の日本支社アスペンジャパンを通じての販売です。 現在予定されているのは、 βラクタマーゼ阻害剤配合ペニシリン系抗生物…

バニヘップカプセル(バニプレビル)承認〜国内4剤目のHCVプロテアーゼ阻害薬

平成26年9月26日、新たなHCVプロテアーゼ阻害剤 バニプレビル(VPV、商品名:バニヘップ)が承認されました。 テラプレビル(商品名:テラビック)、シメプレビル(商品名:ソブリアード)、アスナプレビル(商品名:スンベプラ)と同じ作用機序によりHCVの…

C型肝炎IFNフリー2剤併用療法に対する医療費助成開始

平成26年9月19日、肝炎治療特別促進事業において、「ダクラタスビル及びアスナプレビル併用療法」が追加され、IFNフリー2剤併用療法の医療費助成が開始されました。 これは、9月1日に厚生労働省で開催された第12回肝炎治療戦略会議で審議の上、了承されたも…

妊娠中のARB・ACE阻害剤の使用について〜妊娠高血圧症から授乳まで

平成26年9月11日、PMDAから医薬品適正使用のお願いが公開されました。 「アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(ARB)及びアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤の妊婦・胎児への影響について」 http://www.info.pmda.go.jp/iyaku_info/file/tekisei_pmda_10.pdf…

クレナフィン爪外用液(エフィコナゾール)発売!~日本初の外用爪白癬治療薬

平成26年9月2日、日本初の外用爪白癬治療薬、クレナフィン爪外用液(一般名:エフィコナゾール)が科研製薬より発売されました。 7月4日に製造承認取得、9月2日薬価収載と同時に販売開始です。 クレナフィンは日本国内で初めて、爪白癬の適応を持つ外用剤と…

タペンタ錠(タペンタドール)発売~トラマドールとの違いは?

平成26年8月18日、新たな医療用麻薬 タペンタ錠(一般名:タペンタドール)が販売開始になりました。 3月24日に承認、5月23日に薬価収載されていたものです。 タペンタドールは日本では少なかった「中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛」を適応と…

トラマドール(トラマール・トラムセット)~古くて新しい鎮痛薬

平成26年8月18日にタペンタ錠(一般名:タペンタドール)が販売開始となりました。 このタペンタドールはトラマドール(トラマール、トラムセット)を改良して作られた薬です。 そこで、タペンタドールについてまとめる前に、今回はトラマドールの復習をして…

アビガン錠(ファビピラビル)がエボラ出血熱の治療薬に!?

以前の記事にまとめた、富士フィルムグループ 富山化学工業の新インフルエンザ治療薬アビガン(一般名:ファビピラビル)。 アビガン錠 インフルエンザ新薬 承認間近 - 薬剤師の脳みそ 3月に正式な承認を受けていますが、その後どうなったんだろう?という方…

ヨウ化カリウムとスポロトリコーシス

ある日、皮膚科から処方せんのFAXが送られて来ました。ヨウ化カリウム「ホエイ」 1.0g 1日3回 毎食後 7日分 ※7日分が500mLとなるように水で薄めて調剤することヨウ化カリウムなんて在庫していない! と言うより、なんだこれ???何だと思いますか?

ダクルインザ錠とスンベプラカプセル~新時代の抗HCV薬

平成26年7月4日、ブリストル・マイヤーズが申請していた2つの新規C型肝炎治療薬が承認されました。 1つはスンベプラカプセル100mg(一般名:アスナプレビル/ASV)、もう1つがダクルインザ錠60mg(一般名:ダクラタスビル塩酸塩/DCV)です。

ロサルヒドに続く配合剤ジェネリック医薬品の統一ブランド名称が公開(2014年7月)

プレミネント(一般名:ロサルタン/ヒドロクロロチアジド)のジェネリック、ロサルヒドが発売されています。 このロサルヒドというネーミング、個人的には成分がわかりやすくてとても好きです。 ジェネリック医薬品学会は、今後、後発医薬品の発売が予定され…

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