薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

このブログは薬局で働く薬剤師を中心とした医療従事者の方を対象に作成しています。
一般の方が閲覧した際に誤解を招くことのないように配慮しているつもりですが、医療従事者の方へ伝えることを最優先としています。
2020年11月からURLが変更となりました。(新URL https://yakuzaishi.love)
  

くすり・DI

オンジェンティス錠(オピカポン)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【コムタンとの違いを比較】【COMT阻害薬】

パーキンソン病の適応を有するCOMT阻害薬オンジェンティス錠(オピカポン)についてのまとめ記事です。 効果や特徴、疾患に関する基礎的な知識から作用機序、添付文書やインタビューフォーム、RMP、審議結果報告書から読み取れる注意点、副作用についてまと…

エナロイ錠(エナロデュスタット)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【他のHIF-PH阻害薬との違いを比較】

腎性貧血の適応を有するHIF-PH阻害薬エナロイ錠(エナロデュスタット)についてのまとめ記事です。 効果や特徴、疾患に関する基礎的な知識から作用機序、添付文書やインタビューフォーム、RMP、審議結果報告書から読み取れる注意点、副作用についてまとめて…

バフセオ錠(バダデュスタット)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【他のHIF-PH阻害薬との違いを比較】

腎性貧血の適応を有するHIF-PH阻害薬バフセオ錠(バダデュスタット)についてのまとめ記事です。 効果や特徴、疾患に関する基礎的な知識から作用機序、添付文書やインタビューフォーム、RMP、審議結果報告書から読み取れる注意点、副作用についてまとめてい…

ダーブロック錠(ダプロデュスタット)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【他のHIF-PH阻害薬との違いを比較】

腎性貧血の適応を有するHIF-PH阻害薬ダーブロック錠(ダプロデュスタット)についてのまとめ記事です。 効果や特徴、疾患に関する基礎的な知識から作用機序、添付文書やインタビューフォーム、RMP、審議結果報告書から読み取れる注意点、副作用についてまと…

アテキュラ吸入用カプセル(ブリーズヘラー)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【気管支喘息の適応を持つLABA/ICS】

エナジア吸入用カプセルについてまとめた記事です。 LABA/ICS 2剤配合吸入薬で気管支喘息に対する適応を持つ薬剤です。 作用機序から、添付文書、RPMの解説、ブリーズヘラーの特徴まで徹底的にまとめます! 他の吸入薬との比較もまとめています。

エナジア吸入用カプセル(ブリーズヘラー)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【気管支喘息の適応を持つ初のLABA/LAMA/ICS】

エナジア吸入用カプセルについてまとめた記事です。 LAMA/LABA/ICS 3剤配合吸入薬として初めて気管支喘息に対する適応を持つ薬剤です。 作用機序から添付文書、RPMの解説、ブリーズヘラーの特徴、そしてスマホと連携するブリーズヘラーセンサーの情報まで徹…

タリージェ(ミロガバリン)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【リリカとの違いを比較】【Ca2+チャネルα2δリガンド】

末梢性神経障害性疼痛治療薬タリージェ錠についてまとめます。 タリージェ錠(ミロガバリン)はリリカ(プレガバリン)と同じ電位依存性カルシウムチャネルα2δサブユニットに対するリガンドです。 リリカと比較しながら特徴や注意点についてまとめます。

オグサワ処方〜オーグメンチンとサワシリンを併用する理由【AMPC/CVA】

オーグメンチン(アモキシシリン/クラブラン酸カリウム)とサワシリン(アモキシリン)を併用するオグサワ処方についてまとめた記事です。 オグサワが処方される理由、どのような感染症に対して使用されるのか、レセプト上の問題はあるのかと言った内容につ…

エンレスト錠(サクビトリルバルサルタン)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【ARNI(アーニィ)】

慢性心不全治療薬エンレスト錠の作用機序、注意事項、臨床試験の結果など徹底的に解説した記事です! エンレスト錠はNEP阻害薬サクビトリルとARBバルサルタンを単一結晶複合体とした薬剤で、ARNIと呼ばれています。 日本での承認前から海外では広く使用され…

デエビゴ錠(レンボレキサント)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【ベルソムラとの違いを比較】【オレキシン受容体拮抗薬】

この記事では不眠症治療薬のデエビゴ錠についての情報をまとめています。 デエビゴ錠は2020年に発売されたレンボレキサントを有効性分とする医療用医薬品です。 オレキシン受容体拮抗薬と呼ばれる新規作用機序を持つデエビゴ錠について、先に発売されている…

タケキャブ錠(ボノプラザン)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【P-CABとPPIの違いを比較】

日本初のP-CABボノプラザン(タケキャブ)について徹底的にまとめた記事です。 作用機序や従来のPPIとの違い、特徴についてわかりやすく解説します。

ベルソムラ錠(スボレキサント)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【オレキシン受容体拮抗薬】

この記事では不眠症治療薬のベルソムラ錠についての情報をまとめています。 ベルソムラ錠は2014年に発売されたスボレキサントを有効性分とする医療用医薬品です。 オレキシン受容体拮抗薬と呼ばれる新規作用機序を持つベルソムラについて、他の睡眠薬との違…

ラスビック錠(ラスクフロキサシン:LSFX)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【ニューキノロン系抗菌薬】

2019年9月20日に製造承認を受け、11月19日に薬価収載、2020年1月8日から発売のラスビック錠75mgについてまとめた記事です。 杏林製薬が創製したニューキノロン系抗菌薬で、デュアルエフェクトを持ち、肺組織に対する選択性が高いレスピラトリーキノロンです。…

ロゼックスゲル~日本で初めて「がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減」に対する適応を持つ薬剤

2014年11月28日、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会でガルデルマが申請したロゼックスゲル0.75%(一般名:メトロニダゾール)の承認が了承されました。 ロゼックスゲル0.75%はその後、2014年12月26日付で製造承認を取得、2015年2月24日に薬価収載され、5…

ステロイドの一般名は紛らわしい〜外用ステロイドのランク分けとエステル基

ジェネリック医薬品の普及が進み、一般名処方が当たり前になっています。 そんな中、薬剤師を悩ませるのがステロイド外用薬の一般名処方。 エステルの違いによって性質が異なるため、ベースとなる名称が同じでもエステルによって別の医薬品として扱われます…

ビベスピエアロスフィアの特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【LAMA/LABA配合吸入薬】

ビベスピエアロスフィアについての記事です。 MDIとしては初になるLAMA/LABA配合吸入薬です。 (LAMA/LABA配合吸入薬としては4剤目) 製剤のデータはもちろん、適応疾患であるCOPD、各成分の作用機序、新規デバイスであるエアロスフィアの特徴、使用する上で…

ビレーズトリエアロスフィアの特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【pMDI初のLAMA/LABA/ICS 3剤配合吸入薬】

ビレーズトリエアロスフィアについての記事です。 エアゾール型の吸入薬としては初になるICS/LAMA/LABA 3剤配合吸入薬です。 製剤のデータはもちろん、適応疾患であるCOPD、各成分の作用機序、新規デバイスであるエアロスフィアの特徴、使用する上での注意点…

イクセロンパッチとリバスタッチパッチの新基剤製剤(シリコン系基剤からかぶれにくい合成ゴム基剤へ変更)

2019年3月14日、イクセロンパッチとリバスタッチパッチが新基剤製剤の承認を取得しています。6月ごろから新基剤製剤に流通も切り替わりました。 旧基剤・新基剤製剤の違いについて紹介すると同時にイクセロン・リバスタッチの特徴について復習する記事です。

イノラス配合経腸用液の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【他の半消化態栄養剤との違いを比較】

2019年6月6日(令和元年6月6日)、イノラス配合経腸用液が発売されました。 ラコールと同じくアルミパウチの袋に入れられた製剤ですが、現在医療用として認めらている経腸栄養剤の中でmLあたりのカロリーが最も高く、3袋で1日に必要とされるビタミン・微量元…

イベニティ皮下注の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【骨形成促進・骨吸収抑制を併せ持つ抗スクレロスチン抗体】

イベニティ皮下注はヒト抗スクレロスチンモノクローナル抗体であるロモソズマブ(遺伝子組換え)を有効成分とする骨粗鬆症治療薬です。 骨形成の促進と骨吸収の抑制の両方の作用を併せ持つ初めての骨粗鬆症治療薬で、急速な骨密度の改善を可能とする薬剤です…

リウマトレックスとフォリアミン〜特殊な投与方法の理由は?(H31.3.19修正)

メトトレキサート(リウマトレックス®︎)と葉酸(フォリアミン®︎)の併用についてまとめた記事です。リウマトレックスの作用機序から葉酸を併用する理由、葉酸を服用するタイミングについてもまとめています。

スローケーの製造中止〜カリウム製剤の切り替えについて考える

ノバルティスはこれまで販売していたスローケー錠の販売中止を決定、2019年4月で在庫がなくなり市場から消えつつあります。(経過措置は2020年4月) 代替品の第一候補として同一成分・同一剤形のケーサプライがありますが、急激な需要に耐えられず、スローケ…

セリンクロ錠(ナルメフェン)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【日本初の飲酒量低減薬】

平成31年1月8日に承認された薬剤のうち、今回の記事では新規アルコール依存症治療薬セリンクロ(ナメルフェン)についてまとめようと思います。 セリンクロの最大の特徴は断酒を補助するのではなく、飲酒量の低減を目的とする薬剤ということです。 日本で初…

エプクルーサ配合錠(ソホスブビル/ベルパタスビル)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【最後のC型肝炎治療薬?】

エプクルーサ配合錠はNS5Bポリメラーゼ阻害剤ソホスブビルとNS5A阻害剤ベルパタスビルを組み合わせた薬剤です。 これまで治療を行うことができなかったC型非代償性肝硬変に対して使用することができる唯一の薬剤になります。 また、他のDAAs治療に失敗した場…

ミネブロ錠(エサキセレノン)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【セララとの違いを比較】【MRA】

平成31年1月8日付で承認された新規高血圧治療薬ミネブロ錠についてまとめます。 ミネブロ錠(エサキセレノン)はセララ(エプレレノン)と同じアルドステロン受容体拮抗薬です。 ただし、より選択性が高い性質を持っているため、選択的ミネラルコルチコイド…

悪性神経膠腫治療薬テモダールカプセル〜その特徴やダカルバジンとの違い(修正)

(2013年4月に作成した記事です) ある日の調剤業務中。 テモダールカプセル 100mg 2C 1×v.d.S 5日分 という処方の薬剤料を見て、改めて驚きました。 16390点!! つまり、テモダールカプセル100mg 10カプセルにかかる費用だけで16万3900円! 3割負担で考え…

高血圧治療剤を含む配合剤(降圧配合剤)のまとめ(平成30年6月16日更新)

(元々は平成26年3月2日に作成した記事です) 高血圧治療に使用される、降圧薬を含む配合薬についてのまとめです。 一覧表や適応上の注意、各略称等についてまとめています。 また、各種配合剤は原則、配合されている成分を持つ単剤から切り替えて使用するよ…

ナウゼリン(ドンペリドン)の飲み薬(内服薬:錠剤・細粒・ドライシロップ)と坐剤で用量が異なる理由は?

ナウゼリン(成分名:ドンペリドン)には飲み薬と座薬が存在していますが、座薬の方が体重あたりの用量が多いのはご存知ですか? 同じ成分を同じ症状に対して使用するのに投与経路によって用量が異なる・・・。 患者さんから質問された時、この理由をすぐ答…

歯科でのアモキシリン単回投与〜感染性心内膜炎(菌血症)の予防

小児の感染性心内膜炎(IE)に対するアモキシシリンの予防投与についてまとめた記事です。 実際に歯科で処方された小児に対するサワシリンの特殊な処方について考察する形でまとめてみました。 そこまで目にする機会の多い処方ではありませんが、知識として…

アニュイティエリプタの特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【ICS】【4剤目のエリプタ製剤】

今回は発売直前のアニュイティ®エリプタ®についてまとめてみようと思います。 タイトルにも書いてある通り、吸入デバイスにエリプタを用いる4番目の薬剤で、アニュイティは1日1回吸入のICS(吸入ステロイド薬:Inhaled CorticoSteroid)になります。 平成29…

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