薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

このブログは薬局で働く薬剤師を中心とした医療従事者の方を対象に作成しています。
一般の方が閲覧した際に誤解を招くことのないように配慮しているつもりですが、医療従事者の方へ伝えることを最優先としています。
2020年11月からURLが変更となりました。(新URL https://yakuzaishi.love)
  

くすり・DI-感染症

オグサワ処方〜オーグメンチンとサワシリンを併用する理由【AMPC/CVA】

オーグメンチン(アモキシシリン/クラブラン酸カリウム)とサワシリン(アモキシリン)を併用するオグサワ処方についてまとめた記事です。 オグサワが処方される理由、どのような感染症に対して使用されるのか、レセプト上の問題はあるのかと言った内容につ…

HIVの基礎知識と抗HIV薬の分類・一覧・作用機序

現在日本で使われている抗HIV薬について、初心者向にわかりやすくまとめました。 HIVについての基礎知識から、NRTI、NNRTI、PI、INSTI、CCR5阻害薬の作用機序、現在開発中の長時間作用型抗HIV薬やカプシド阻害薬についても解説しています。 それぞれの薬剤の…

ピフェルトロ錠とドウベイト配合錠の承認と緊急薬価収載(HIV治療薬2製品)

2020年1月14日に承認された2つのHIV治療薬についてまとめた記事です。 ピフェルトロ錠は他の非核酸系逆転写酵素阻害薬(NNRTI)に対する耐性を獲得したHIVに対しても効果を発揮する新規 NNRTIです。 ドウベイト配合錠は未治療のHIV感染症に対して、1回1錠、1…

ラスビック錠(ラスクフロキサシン:LSFX)の特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【ニューキノロン系抗菌薬】

2019年9月20日に製造承認を受け、11月19日に薬価収載、2020年1月8日から発売のラスビック錠75mgについてまとめた記事です。 杏林製薬が創製したニューキノロン系抗菌薬で、デュアルエフェクトを持ち、肺組織に対する選択性が高いレスピラトリーキノロンです。…

ロゼックスゲル~日本で初めて「がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減」に対する適応を持つ薬剤

2014年11月28日、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会でガルデルマが申請したロゼックスゲル0.75%(一般名:メトロニダゾール)の承認が了承されました。 ロゼックスゲル0.75%はその後、2014年12月26日付で製造承認を取得、2015年2月24日に薬価収載され、5…

歯科でのアモキシリン単回投与〜感染性心内膜炎(菌血症)の予防

小児の感染性心内膜炎(IE)に対するアモキシシリンの予防投与についてまとめた記事です。 実際に歯科で処方された小児に対するサワシリンの特殊な処方について考察する形でまとめてみました。 そこまで目にする機会の多い処方ではありませんが、知識として…

ボノサップパック・ボノピオンパック~タケキャブを含むピロリ除菌パック製剤

平成28年2月16日、武田薬品工業と大塚製薬は、カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(Potassium-Competitive Acid Blocker:P-CAB)であるタケキャブ錠(成分名:ボノプラザン)を含むHelicobacter pylori除菌用パック製剤の製造販売承認を取得したと発表…

ピボキシル基を有する薬剤の添付文書改定~低カルニチン血症とピボキシル基

2015年10月、一部のピボキシル基を有する薬剤の添付文書改訂が行われました。 使用上の注意 重要な基本的注意に「血清カルニチンが低下する先天性代謝異常であることが判明した場合には投与しないこと」という文章が追加されました。 元々、小児に対するピボ…

レベトールカプセルもソバルディとの併用が可能に

平成27年7月29日、MSDはレベトールカプセル200mg(一般名:リバビリン)とソホスブビル(商品名:ソバルディ)との併用療法の適応を取得したことを発表しました。 これまで、コペガス錠200mg(一般名:リバビリン)との併用しか適応がなかったソバルディです…

ソホスブビルの大本命!ハーボニー配合錠の審議が間近~平成27年5月28日 薬食審第二部会

5月20日にソバルディ(一般名:ソホスブビル)の薬価収載が決まったところですが、そのすぐ後には、ギリアドの大本命、ハーボニー配合錠(一般名:ソホスブビル/レディパスビル)の審議が控えています。 ハーボニー配合錠は「セログループ1(ジェノタイプ1)…

尿膜管遺残症について

男子フィギュアの羽生結弦選手が腹痛を訴えているということでしたが、尿膜管遺残症による尿膜管膿瘍の症状だっだみたいですね。 尿膜管とは 赤ちゃんと母体を繋ぐ臍の緒は酸素や栄養を運ぶ役割を持つことが知られています。 尿の排泄を行うことができない胎…

クラビット/レボフロキサシン「DSEP」が結核の適応症を申請~結核治療について復習してみる

第一三共は平成26年9月30日にクラビット(一般名:レボフロキサシン)とそのオーソライズドジェネリック(AG)であるレボフロキサシン「DSEP」の適応症に、「肺結核」と「その他の結核症」を追加する承認申請を行ったと発表しました。 12月に他社と同時発売…

クレナフィン爪外用液(エフィコナゾール)発売!~日本初の外用爪白癬治療薬

平成26年9月2日、日本初の外用爪白癬治療薬、クレナフィン爪外用液(一般名:エフィコナゾール)が科研製薬より発売されました。 7月4日に製造承認取得、9月2日薬価収載と同時に販売開始です。 クレナフィンは日本国内で初めて、爪白癬の適応を持つ外用剤と…

アビガン錠(ファビピラビル)がエボラ出血熱の治療薬に!?

以前の記事にまとめた、富士フィルムグループ 富山化学工業の新インフルエンザ治療薬アビガン(一般名:ファビピラビル)。 アビガン錠 インフルエンザ新薬 承認間近 - 薬剤師の脳みそ 3月に正式な承認を受けていますが、その後どうなったんだろう?という方…

ヨウ化カリウムとスポロトリコーシス

ある日、皮膚科から処方せんのFAXが送られて来ました。ヨウ化カリウム「ホエイ」 1.0g 1日3回 毎食後 7日分 ※7日分が500mLとなるように水で薄めて調剤することヨウ化カリウムなんて在庫していない! と言うより、なんだこれ???何だと思いますか?

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