薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

このブログは薬局で働く薬剤師を中心とした医療従事者の方を対象に作成しています。
一般の方が閲覧した際に誤解を招くことのないように配慮しているつもりですが、医療従事者の方へ伝えることを最優先としています。
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2016-01-01から1年間の記事一覧

イナビル・スピリーバ・ゼローダ・アフィニトール・バリキサの適応拡大〜2016年8月5日医薬品第二部会報告品目①

平成28年8月5日、厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会が行われました。 報告品目として5品目の適応追加等が挙げられていたいましたが、平成28年8月26日に正式に承認されました。 今回はその内容についてまとめます。

トクレススパンスールカプセルの自主回収(平成28年8月24日付)

平成28年8月24日付でとクレススパンスールカプセル(成分名:ペントキシベリンクエン酸塩)の自主回収が案内されています。 長期安定性試験1年目の溶出試験で、4時間値が溶出試験の上限を外れてしまったようです。 ただ、2時間値及び24時間値は範囲内で…

オビドレル皮下注シリンジ〜2016年8月4日医薬品第一部会審議品目⑥

平成28年8月4日、厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会で6製品の承認が了承されました。 今回は、審議が行われた品目の中から、オビドレル皮下注シリンジについてまとめます。 なお、オビドレル皮下注シリンジは平成28年9月28日に製造販売が承認されました。

アスピリン不耐症とアスピリン喘息

アスピリン不耐症(aspirin-intolerance)というと一見何のことか分かりくいですが、アスピリン喘息を知らない薬剤師はいないと思います。 NSAIDsにより喘息発作が引き起こされるというものです。 アスピリン喘息の場合、飲み薬に限らず、湿布等の外用薬でも…

アルチバ静注用の小児適応〜2016年8月4日医薬品第一部会審議品目⑤

平成28年8月4日、厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会で6製品の承認が了承されました。(アルチバの適応は平成28年8月26日に正式に承認されましたが他は未定) 今回は、審議が行われた品目の中から、アルチバ静注用(審議内容は小児への適応拡大)についてま…

シグニフォーLAR筋注用キット〜2016年8月4日医薬品第一部会審議品目③

平成28年8月4日、厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会で6製品の承認が了承されました。 今回は、審議が行われた品目の中から、シグニフォーLAR筋注用キットについてまとめます。 新たなSSTRサブタイプに親和性を持つ、ソマトスタチンアナログ製剤です。 なお…

ゼンタコートカプセル〜2016年8月4日医薬品第一部会審議品目②

平成28年8月4日、厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会で6製品の承認が了承されました。 今回は、審議が行われた品目の中から、リグロス歯科溶液キットについてまとめます。 クローン病に使用される内服薬で、パルミコート・シムビコートとして使用されている…

リグロス歯科用液キット〜2016年8月4日医薬品第一部会審議品目①

平成28年8月4日、厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会で6製品の承認が了承されました。 今回は、審議が行われた品目の中から、リグロス歯科用液キットについてまとめます。 薬局ではあまり馴染みがないかもしれませんが、進行した歯周炎による歯槽骨の欠損を…

ジプレキサ、ダイアート、グレースビット、グリベックなどに添付文書改訂指示

平成28年8月4日、厚生労働省医薬・生活衛生局は、新たな副作用が確認された医薬品について、添付文書を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知しました。 今回は、ジプレキサ(成分名:オランザピン)による薬剤性過敏症症候群、ダイアートによる無顆粒球症と…

FDAによるフルオロキノロン系抗菌薬への警告

平成28年7月26日、米食品医薬品局(FDA)はフルオロキノロン系抗菌薬、いわゆるニューキノロン系抗菌薬への警告を強化するため、ラベル改定を了承したそうです。 対象となるのは全身用フルオロキノロンということで、内服薬と注射薬が対象で、点眼薬や点耳薬…

薬局で購入しておきたい書籍のまとめ

平成28年度の調剤報酬改定もひと段落して、対応した書籍が発売されてきていますね。 そんなわけで、個人的に購入しておこうと思う書籍をまとめてみます。

レグナイト〜レストレスレッグスの適応を持つガバペンチンのプロドラッグ

(2012.7.10の記事でしたが、加筆修正を行いました。) ガバペンチンエナカルビル(商品名:レグナイト)がついに発売されました。 平成24年1月に承認は取得していたのですが、本日、平成24年7月10日、ついに発売です。 この薬の適応は「レストレスレッグス…

ハルナール・フリバス・ユリーフ〜前立腺肥大症に用いるα1ブロッカーの違い

(元々は2016年7月8日の記事ですが、内容を修正しています。) 今回は前立腺肥大症(Benign Prostatic Hyperplasia:BPH)に用いるα1ブロッカーの違いについてまとめます。 α1受容体サブタイプの選択性の比較を中心にまとめています。 普段、泌尿器の処方を…

ボルタレン消化管閉塞、ソバルディ・ハーボニー脳血管障害、ヴィキラックス急性腎不全など〜添付文書の改訂指示

平成28年7月5日、厚労省医薬・生活衛生局は、新たな副作用が確認された医薬品について、添付文書を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知しました。 今回はボルタレン(成分名:ジクロフェナクナトリウム)による消化管の狭窄・閉塞、ベピオゲル・デュアック…

ピナトスカプセルが販売中止に〜ケタスカプセルのジェネリックがなくなります

武田テバ製薬は2017年3月末を持ってピナトスカプセル(成分名:イブジラスト)を販売中止することを発表しました。 これにより、イブジタスト製剤は先発医薬品のケタスカプセルのみになります。

テルシガンエロゾルが販売中止に〜短時間作用性抗コリン薬SAMA

ベーリンガーインゲルハイムの吸入薬テルシガンエロゾル100μg(成分名:オキシトロピウム臭化物)の販売中止がアナウンスされています。 最近はあまり触れることがありませんでしたが、短時間作用性抗コリン薬(SAMA:Short-Acting Muscarinic Antagonist)…

肝性脳症用抗菌薬リフキシマ錠は継続審議、新たな生物学的製剤が承認へ〜薬食審第二部会

平成28年5月30日、厚労省の薬食審・医薬品第二部会が開催され、4製品の承認の可否について審議しが行われました。 その結果、3製品については承認が了承されましたが、あすか製薬が申請した肝性脳症用抗菌薬リフキシマ錠(成分名:リファキシミン)は継続審…

ミカトリオとブリリンタは継続審議、2剤目のPCSK9阻害剤承認了承〜薬食審第一部会

平成28年5月27日、厚生労働省の薬食審医薬品第一部会が開催され、新薬など6製品の承認の可否について審議が行われました。 そのうち、4製品についての承認は了承されましたが、2製品は継続審議となってしましました。 継続審議となったのは、アストラゼネカ…

新たな後発医薬品が登場〜先発医薬品の新剤形やAGの追加も

平成28年6月16日付の官報で新規後発医薬品の薬価が告示されました。 平成28年6月17日から適用され、多くの品目が収載同時に販売開始予定です。 後発薬品として初めて収載されるのは、オランザピン、ボリコナゾール、ロピニロール塩酸塩、エンタカポン、カン…

ベゲタミンが販売中止に〜薬物乱用防止の観点から製造中止

ベゲタミンが販売中止になるそうです。 正直、今のご時世では新規に承認されることは難しい薬剤かもしれません。 もし、承認されるとすれば、一定の制限がかけられるんじゃないかと思います。 その効果の強さから「飲む拘束衣」と呼ばれていたり、「赤玉」と…

疑義解釈資料の送付について(その4)が公開~H28年(2016)調剤報酬改定⑭

平成28年6月14日、疑義解釈その4が公開されました。 今回調剤部分については、医師の指示による分割調剤についてのみです。 その他、気になる部分と合わせてまとめてみます。

ザガーロカプセルの発売日決定〜新規AGA(男性型脱毛症)治療薬

平成28年9月28日に承認された国内2成分目のAGA治療薬ザガーロカプセル。 その成分は、前立腺肥大症治療薬であるアボルブカプセルと同じデュタステリドです。 昨年末に起きたアボルブカプセルの出荷調整により、平成28年11月24日に予定されていた発売日が延期…

ビスホスホネート系薬剤7成分に外耳道骨壊死など〜添付文書改訂指示

平成28年5月31日、厚労省医薬・生活衛生局は、新たな副作用が確認された医薬品について、添付文書を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知しました。 ダイドロネル、ボナロン、フォサマック、アクトネル、ベネット、ボノテオ、リカルボン、ボンビバ等のビス…

アレリックスの販売中止〜簡単にループ利尿薬をおさらい

販売中止の記事が続きますね。 少し前ですが、アレリックス(一般名:ピレタニド)の販売中止が発表されています。 代替薬を考える流れでループ利尿薬について簡単におさらいしてみました。

プロヘパール配合錠の販売中止

今年は昔からある薬の販売中止が多い気がしますね。 プロヘパール配合錠が現在ある在庫がなくなり次第販売中止になるようです。 来年の3月に薬価基準から削除されるようです。

疑義解釈資料の送付について(その3)が公開~H28年(2016)調剤報酬改定⑬

平成28年5月19日、疑義解釈その3が公開されました。 なんと、今回は調剤報酬点数表関係のみ。 それもかかりつけ薬剤師についてのみです。 先日、記事にした「医療に係る地域活動」の審査基準が正式に発表となりました。

EPARKさんのサイトでお薬コラムをはじめました

ブログの更新が滞ってしまっていてすいません。 みなさん、連休明けの忙しいお仕事もひと段落といったところと思います。 このたび、株式会社EPARKヘルスケアさまからお話をいただき、 EPARKくすりの窓口というサイトでコラムの連載を開始しました。 このブ…

薬局を辞めたい・・・休み明けに薬局に行くのが憂鬱な方へ

(元々は2016.5.4に作成した記事ですが、修正を行っています) ゴールんでウィーク! みなさま、楽しくお過ごしでしょうか? CM等では、今年は最大10連休!何て言ってますけど、多くの薬局の方は5月3日〜5日の3連休なんじゃないかと思います。 あまり長いと…

初の3成分配合降圧薬ミカトリオは承認ならず、オクノベル・エピデュオゲルが承認了承

平成28年4月20日、厚生労働省の薬食審医薬品第一部会が開催され、新薬4製品の承認並びに2製品の適応追加についての審議が行われました。 そのうち、ミカトリオ配合錠については承認が了承されず、継続審議とされています。 国内初の3成分配合降圧剤の承認は…

疑義解釈資料の送付について(その2)が公開~H28年(2016)調剤報酬改定⑫

ゴールデンウィーク直前の週ということで忙しかった薬局が多かったのではないでしょうか? やっと仕事を終えてネットを開いてみると、疑義解釈その2が公開されていますね。 今回はかなり少なめ。 ちゃっちゃとまとめてみます。

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