薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

このブログは薬局で働く薬剤師を中心とした医療従事者の方を対象に作成しています。
一般の方が閲覧した際に誤解を招くことのないように配慮しているつもりですが、医療従事者の方へ伝えることを最優先としています。
2020年11月からURLが変更となりました。(新URL https://yakuzaishi.love)
  

国内2番目のSGLT2阻害剤 フォシーガ

m3.comで基礎知識を高めよう
薬剤師の脳みそではm3.comへの登録をお勧めしています。
メルマガやアプリで医薬ニュースを閲覧できるので、毎日医療ニュースに触れることができます。しっかり読む時間がなくても少しずつ知識をたくわえることができ、それが基礎的な力になります。未登録の方は無料登録できるので、是非、下のリンクから登録してください。

(ここからが記事本文になります)

1月24日、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会第一部会で、いくつかの医薬品の承認の可否が審議されました。
そこで承認の了承を受けた医薬品の中に国内2番目のSGLT2阻害剤フォシーガがありました。
フォシーガ錠(一般名:ダパグリフロジン プロピレングリコール水和物/ブリストル・マイヤーズ)
規格は2種類。
フォシーガ錠5mgとフォシーガ錠10mgです。
すでに海外では承認済みです。
つい先日、1月17日では米国でも承認されました。
(乳がん・膀胱がんの発症リスクのデータを求められていました)

効能・効果は2型糖尿病。

作用機序はスーグラと同じです。
SGLT2阻害薬その1〜スーグラ承認 - 薬剤師の脳みそ
腎臓の近位尿細管で糖の再吸収を行うナトリウムグルコース共輸送担体2(SGLT2)を選択的に阻害し、過剰な血糖を尿糖として体外に排出する。

用法・用量は、5mg錠を1日1回服用。効果不十分な場合は10mgに増量可能です。
スーグラは1日1回 朝食前または朝食後 でしたがフォシーガは服用時点の縛りがないですね。

販売はアストラゼネカと小野薬品です。
3月に正式に承認、5~6月に薬価収載の予定です。

最後に今のところわかっているSGLT2阻害薬 各社の状況をまとめておきますね。
・イプラグリフロジン(スーグラ) アステラス H26.1承認 H26.3薬価収載
・ダパグリフロジン(フォシーガ) アストラゼネカ、ブリストル・マイヤーズ、小野薬品 H26.3承認 H26.5~6薬価収載
・ルセオグリフロジン(?) 大正製薬、大正富山製薬、ノバルティスファーマ
・カナグリフロジン(?) 田辺三菱製薬、第一三共 SGLT1/2阻害薬
・トホグリフロジン(?) サノフィ、興和
・エンパグリフロジン(?) イーライリリー、ベーリンガーインゲルハイム
・PF-4971729(?) ファイザー
・LX4211(?) レキシコン SGLT1/2阻害薬
各社、どのような特色を出してくるのか楽しみですね!

© 2014- ぴーらぼ inc. プライバシーポリシー