薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

このブログは薬局で働く薬剤師を中心とした医療従事者の方を対象に作成しています。
一般の方が閲覧した際に誤解を招くことのないように配慮しているつもりですが、医療従事者の方へ伝えることを最優先としています。
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意外と知らない薬剤師の「派遣」という選択肢

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今回は薬剤師の派遣についてまとめます。
転職を悩んでいる人の状況によっては派遣薬剤師って選択悪くないんです。
むしろ、働き方のスタイルが一致すれば、一番オススメというの場合が多いと思います。
  
  

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薬剤師の派遣の基礎知識

「派遣」というものを考えたこともない人のために、簡単に派遣の仕組みについて説明しておきます。
通常、薬剤師として働く場合、勤務先と雇用契約を結び、給料もそこから支払われます。
派遣薬剤師として働く場合、雇用契約は派遣会社と結ぶことになり、給料も派遣会社から支払われます。
雇用契約を結ぶのが実際の勤務先でなく派遣会社というのが一番の違いです。
  

派遣薬剤師のメリット

薬剤師の派遣会社には様々な会社が存在します。
まずは、派遣薬剤師のメリットについてまとめてみます。
  

高収入を目指すことが可能

まずは給料の高さ。
これについては、皆さんも薬局に送られてくるFAXやインターネット上の広告等で目にしたことがある人が多いのではないのでしょうか?
きっと、「派遣薬剤師」=「給料が高い」というイメージを持っている人も少なくはないと思います。
パート薬剤師さんの時給が大体2000円程度かそれ以下と言われていますが、派遣薬剤師さんの場合は時給2,400〜3,000円が相場となっています。
さらに、残業代は1分単位で支給されます。
フルタイムでの勤務になれば年収700万円も夢ではないです。
  

勤務先との交渉を直接行わなくてもいい

実際の業務に関する指示は派遣先に従う必要がありますが、その際の条件等は派遣される前に派遣会社の担当者が交渉を行ってくれます。
派遣会社の担当者にサポートを受けながら派遣先を決め、派遣後にもフォローを受けることが可能であることが大きなメリットの一つです。
  

気になる保険加入や有給休暇

加入する各種社会保険等についても契約先である派遣会社が保証してくれるので安心して働くことが可能です。
例えば、薬キャリであれば、薬剤師賠償責任保険については派遣会社の方で加入してもらえます。
  

希望する勤務地域で働く事が可能

薬局があれば薬剤師は働く事が可能です。
日本全国に薬局はあるわけですから、派遣会社との話し合いで交渉可能な地域であれば、どこでも働く事が可能というわけです。
自分にあった土地で働いたり、一時的に別の地域で働く事も可能です。
  

自分の生活に合わせた勤務時間を選べる

フルタイムで働く事の出来る方はいいですが、子育てに忙しい主婦の方や家族の介護がある方は勤務時間が限られてしまいます。
正規雇用であればなかなか当てはまる条件を探すのは難しいのですが、派遣であれば週3日休みや、残業なし、毎日4時間勤務などの条件で働く事も可能です。
  

期間を選んで勤務可能

派遣社員の特徴として、契約期間のみの勤務ということがあります。
自身の環境に応じた希望を伝えれば、期間を限定して働く事も可能です。
なので、自身の状況に合わせて派遣会社に相談してみてください。  
  

正社員としての転職を考えてる人にもお勧めの紹介予定派遣

「紹介予定派遣」。
聞きなれない言葉かもしれませんが、ご存知でしょうか?
もし、転職したいけどもしその環境に馴染めなければ・・・と悩んでしまって転職に踏み切れない人がいれば、まさにぴったりのシステムなんです。
紹介予定派遣とは、一定期間(6ヵ月未満)派遣社員として勤務した上で、その会社の正社員になれるシステムです。
もちろん、本人と勤務先の合意は必要ですが、言ってみればお試し入社のようなものですね。
  

他にも様々な好条件

社宅制度や赴任手当、光熱費等の条件が付いているものも存在します。
なので、場所はどこでもいいので、短期間でがっつり稼ぎたい方には最適かもしれません。
  
  

派遣薬剤師を選ぶ上でのデメリット

派遣という正規雇用と比べて特殊な雇用条件である以上、デメリットも存在します。
  

限定した期間でしか働けない

正社員と異なって派遣の場合は派遣契約で定められた期間しか同じ職場で働くことができません。
その期間は最長でも3年間と労働者派遣制度で定められています。
同じ会社でずっと働きたいという方が派遣という選択を取ることはあまりないとは思うのですが、派遣期間が定められていることは知っておいてください。
ただ、上にも書いたように、「紹介予定派遣」という選択肢もあります。
正規雇用を目指す方は「紹介予定派遣」を利用すれば問題ないですね。
  

組織の中で責任を持つのは難しい

上にも書いたように派遣社員は決められた期間のみしか在籍しない薬剤師になります。
そのため、組織運営に関わる仕事を任せられたり、責任をもたせてもらえるチャンスはほとんどないと思ってください。
逆にそれが嬉しいという人もいるかもしれませんね。
  

新卒から派遣薬剤師は少し無謀?

もし、世間で定年となる年齢まで派遣で働いていこうと考えているのであれば、新卒から派遣薬剤師になるのは少々無謀かと思います。
本当にそれを目指すのであれば、派遣薬剤師となる前に、十分な経験を積んでおいたほうがいいかもしれません。
生涯にわたって、評価され、好条件を得ていくためには、やはり薬剤師としての実力が大切です。
逆にそういう人であれば、派遣薬剤師としての環境でも様々なことを吸収できるのではないかと思います。
  
  

こんな方におすすめ

派遣薬剤師としての働き方をお勧めするのは、

  • ママ薬剤師
  • 家族を介護中の薬剤師
  • 開業資金をためたい方

などです。
  
正規雇用とは異なり、

  • 期間を決めての契約が可能
  • 勤務時間を限定することが可能

なので、子育てに忙しいママ薬剤師や介護中の方には最適だと思います。
確かに、パートタイムで同じ条件を見つけることも可能かもしれませんが、時間が限定されればされるほど、収入が減ってしまう可能性もあります。
その点、派遣であれば、同じ条件でパートタイムで働くよりも高収入が期待出来ます。
子育てにも介護にも、どうしてもお金がかかります。
それを考えた時、派遣薬剤師という選択肢はオススメです。
  
また、開業資金等をできるだけ短期間で貯めたい方にも高収入を期待しやすい派遣薬剤師はオススメです。
開業に限らず、他の事業を立ち上げるために勤務時間を限定し、勉強しながらもお金を稼ぐことも可能ですよね。

  
  

まとめ

今回は薬剤師の派遣についてまとめてみました。
いかがでしょうか?
思っていた印象と違うところがありましたか?
なぜかはわかりませんが、「派遣」と聞くと悪いイメージを持ってしまっている人が多いですよね?
もし、イメージだけで派遣を否定してしまったらきっと損をしてしまうと思います。
一つの組織の中でバリバリ仕事をこなして、いずれは管理職として企業の運営に関わっていきたいような人には正直オススメはできません。
(その目標を目指す過程の経験としては完全に否定はしません)
ですが、一か所で働き続けることにこだわりを持っていない人には特にお勧めできる働き方だと思います。
特に現代社会には適した働き方の一つかもしれませんね。
個人的には日本調剤の子会社で現場や薬剤師、業界についての理解が深いファルマスタッフがお勧めです!
過去に派遣として勤務してもらった人や実際に派遣薬剤師として働いている友人からの評価も高いです。
もし、今、転職を考えていて、派遣で自分の望む働き方が叶えられるかもと思えば、ぜひ、相談してみてくださいね!

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