薬剤師の脳みそ〜くすりと医療制度

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添付文書改訂指示:タミフルの10代への投与制限解除〜インフルエンザ治療薬の異常行動に関する記載が統一へ

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平成30年8月21日、厚生労働省医薬・生活衛生局は、国内で承認されている全てのインフルエンザ治療薬について添付文書の改訂指示を出しました。
タミフル(成分名:オセルタミビルリン酸塩)については、警告欄から10歳以上の未成年に対する使用差し控えに関する記載を削除。
タミフルを含む全ての抗インフルエンザ薬については異常行動に関する記載が統一されるような改訂指示になっています。
  
  

  
  

使用上の注意の改訂指示(平成30年8月21日)

PMDAへのリンクを貼っておきます。
https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/calling-attention/revision-of-precautions/0332.html
  

インフルエンザ治療薬と異常行動の関連性

PMDAに平成30年5月16日に開催された薬食審医薬品等安全対策部会の資料が掲載されています。
タミフルと異常行動等の関連に係る報告書(平成30年度第1回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会資料)
厚生労働省のホームページには該当する部会の議事録も掲載されています。
平成30年度第1回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(2018年5月16日)
この時も大きく報道されたのでタミフルが10代にも使用可能になることについて記憶している方も多いと思います。
そうです。
それがようやく反映された形になります。
  
議事録を読んでみればわかりますが、

  • 「タミフルだけ一段上げておきますと、逆にイナビルだとかリレンザのほうが安全だという間違った認識を受けられる方もいるかと思います。インフルエンザ自体が発症リスクということもありますので、ある程度、統一性を持ってもいいのではないかとは思います。」
  • 「やはり注意喚起としては、小児から10代まではインフルエンザにかかった時には、きちんとウォッチしておくべきものであるというメッセージが伝わることが大切かと思いました。」
  • 「当時、このタミフルの10代差し控えというのがすごく強く世の中に広がった経緯もありまして、いまだに一部の医療者の人は、タミフルはそうで、それ以外は問題がないのだと思われている節もないわけではないので、既に何人かの参考人や委員からも意見は出ていますが、今回、そこについては同列に扱うのがいいのではないかと思います。」
  • 「確かに学会のガイドラインでも、タミフルの10代への投与の必要性は指摘されております。それから、10歳未満でも異常行動が見られています。これらの点から考えると、10代だけを対象にして差し控えをするという今までの措置に関しては、改めてもいいのではないかという御意見だったと思います。」
  • 「研究班の意見としては、横並びにするときに、どこかを強化するのではなくて、現在のところの横並びにしていただきたい。つまり、ほかの3種類とタミフルは同等でもいいのではないかという意味です。」

このあたりの議論が今回の改訂指示の内容に繋がっているのだと思います。
  
  

インフルエンザ治療薬の添付文書改訂指示

今回の改訂指示が反映されることで、全てのインフルエンザ治療薬の異常行動に関する記載が統一されることになります。
具体的には以下の通りです。
重要な基本的注意
「A型インフルエンザウイルス感染症」に本剤を用いる場合抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、(1)異常行動の発現のおそれがあること、(2)自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている。
  
副作用 重大な副作用
異常行動:因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。
  
ここからは各薬剤ごとの改訂内容をまとめて行きます。
  

オセルタミビルリン酸塩(タミフル)の添付文書改訂

添付文書改訂指示の対象となる薬剤は以下の通りです。

  • タミフルカプセル75mg
  • タミフルドライシロップ3%
  • オセルタミビルカプセル75mg「サワイ」
  • オセルタミビルDS3%「サワイ 」

  

タミフルの10代への投与差し控えが削除

オセルタミビルはインフルエンザ治療薬の中で唯一、警告欄に10代への投与差し控えが記載されていました。
これは2007年に起きたタミフルを服用したとみられる10代のインフルエンザ患者の飛び降り事故が起因となり記載されたものです。
当時発出された緊急安全性情報へのリンクを掲載しておきます。
タミフル 緊急安全性情報(2007年3月 No.06-01)
今回の改訂ではこの文章が削除されています。
  
事件後の研究の結果、異常行動については10代で見られることが多いものの、タミフル(オセルタミビル)を服用している患者の異常行動発現頻度は他のインフルエンザ治療薬を服用している患者や未治療のインフルエンザ患者と比較して多い訳ではないということがわかってきました。
タミフルだけを特別扱いすることで、むしろ他のインフルエンザ治療薬なら安心だという誤解を生むことになりかねないというのが今回の改訂のニュアンスだと理解しています。
インフルエンザに罹患した時点で異常行動は起こりうるということが広く理解されることが大切ということです。
  

添付文書の改訂内容

オセルタミビル製剤の添付文書改訂内容は以下の通りです。
  
添付文書の「警告」の項から以下の内容を削除する。

10歳以上の未成年の患者においては、因果関係は不明であるものの、本剤の服用後に異常行動を発現し、転落等の事故に至った例が報告されている。このため、この年代の患者には、合併症、既往歴等からハイリスク患者と判断される場合を除いては、原則として本剤の使用を差し控えること。
また、小児・未成年者については、万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は、(1)異常行動の発現のおそれがあること、(2)自宅において療養を行う場合、少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて患者・家族に対し説明を行うこと。
なお、インフルエンザ脳症等によっても、同様の症状が現れるとの報告があるので、上記と同様の説明を行うこと。

また、「重要な基本的注意」の項に以下の内容を追記する。

抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。
異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、(1)異常行動の発現のおそれがあること、(2)自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。
なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている。

さらに、「副作用」の「重大な副作用」の項の精神・神経症状に関する記載が以下のように改められます。

7. 精神・神経症状、異常行動(頻度不明)
精神・神経症状(意識障害、異常行動、譫妄、幻覚、妄想、痙攣等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、症状に応じて適切な処置を行うこと。因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。

  

アマンタジン塩酸塩(シンメトレル)の添付文書改訂指示

添付文書改訂指示の対象となる薬剤は以下の通りです。

  • シンメトレル錠50mg
  • シンメトレル錠100mg
  • シンメトレル細粒10%
  • アテネジン錠50mg
  • アテネジン錠100mg
  • アテネジン細粒10%
  • アマンタジン塩酸塩錠50mg「サワイ」
  • アマンタジン塩酸塩錠100mg「サワイ」
  • アマンタジン塩酸塩細粒10%「サワイ」
  • アマンタジン塩酸塩錠50mg「ZE」
  • アマンタジン塩酸塩錠100mg「ZE」

  

添付文書の改訂内容

アマンタジン塩酸塩製剤の添付文書改訂内容は以下の通りです。
  
添付文書の「重要な基本的注意」の項が以下のように改められます。

(1)A型インフルエンザウイルス感染症」に本剤を用いる場合
因果関係は不明であるものの、本剤の服用後に異常行動等の精神神経症状抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。
小児・未成年者については、異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は、①異常行動の発現のおそれがあること、②自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮すること転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。
なお、インフルエンザ脳症等によっても、同様の症状があらわれるとの報告があるので、上記と同様の説明を行うこと。転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている。

また、「副作用」の「重大な副作用」の項の意識障害、精神症状、痙攣、ミオクロヌスに関する記載が以下のように改められます。

7)意識障害(昏睡を含む)(頻度不明)、精神症状(幻覚、妄想、 せん妄:5%未満、錯乱:0.1%未満等)、痙攣(0.1%未満)、 ミオクロヌス(頻度不明)、異常行動
意識障害(昏睡を含む)、精神症状(幻覚、妄想、せん妄、錯乱等)、痙攣、ミオクロヌスがみられることがある。このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。特に腎機能が低下している患者においてあらわれやすいので注意すること。因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。

  

ザナミビル水和物(リレンザ)の添付文書改訂指示

添付文書改訂指示の対象となる薬剤は以下の通りです。

  • リレンザ

  

添付文書の改訂内容

ザナミビル水和物(リレンザ)の添付文書改訂内容は以下の通りです。
  
添付文書の「重要な基本的注意」の項の異常行動等の精神神経症状に関する記載が以下のように改められます。

因果関係は不明であるものの、本剤の使用後に抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動等の精神神経症状を発現した例が報告されている。
小児・未成年者については、異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は、①異常行動の発現のおそれがあること、②自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮すること転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。なお、インフルエンザ脳症等によっても、同様の症状が現れるとの報告があるので、上記と同様の説明を行うこと。
なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている。

また、「副作用」の「重大な副作用」の項に以下の内容が追記されます。

異常行動:因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。

  

ラニナミビルオクタン酸エステル水和物(イナビル)の添付文書改訂指示

添付文書改訂指示の対象となる薬剤は以下の通りです。

  • イナビル吸入粉末剤20mg

  

添付文書の改訂内容

ラニナミビルオクタン酸エステル水和物(イナビル)の添付文書改訂内容は以下の通りです。
  
添付文書の「重要な基本的注意」の項の異常行動等の精神神経症状に関する記載が以下のように改められます。

因果関係は不明であるものの、本剤の使用後に抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動等の精神神経症状を発現した例が報告されている。
小児・未成年者については、異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は、①異常行動の発現のおそれがあること、②自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮すること転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。なお、インフルエンザ脳症等によっても、同様の症状が現れるとの報告があるので、上記と同様の説明を行うこと。
なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている。

また、「副作用」の「重大な副作用」の項に以下の内容が追記されます。

異常行動:因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。

  

ペラミビル水和物(ラピアクタ)の添付文書改訂指示

添付文書改訂指示の対象となる薬剤は以下の通りです。

  • ラピアクタ点滴静注液バッグ30mg
  • ラピアクタ点滴静注液バイアル150mg

  

添付文書の改訂内容

ペラミビル水和物(ラピアクタ)の添付文書改訂内容は以下の通りです。
  
添付文書の「重要な基本的注意」の項の異常行動等の精神神経症状に関する記載が以下のように改められます。

(1)因果関係は不明であるものの,抗インフルエンザウイルス薬投薬後に異常行動等の精神・神経症状抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。
小児・未成年者については、異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は、①異常行動の発現のおそれがあること、②自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。なお、インフルエンザ脳症等によっても、同様の症状があらわれるとの報告があるので、上記と同様の説明を行うこと。
なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている。

また、「副作用」の「重大な副作用」の項に以下の内容が追記されます。

異常行動:因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。

    

バロキサビル マルボキシル(ゾフルーザ)の添付文書改訂指示

添付文書改訂指示の対象となる薬剤は以下の通りです。

  • ゾフルーザ錠10mg
  • ゾフルーザ錠20mg

  

添付文書の改訂内容

バロキサビル マルボキシ(ゾフルーザ)の添付文書改訂内容は以下の通りです。
  
添付文書の「重要な基本的注意」の項の異常行動等の精神神経症状に関する記載が以下のように改められます。

(1)因果関係は不明であるものの,抗インフルエンザウイルス薬投薬後に異常行動等の精神・神経症状抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。
小児・未成年者については、異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は、①異常行動の発現のおそれがあること、②自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。なお、インフルエンザ脳症等によっても、同様の症状があらわれるとの報告があるので、上記と同様の説明を行うこと。
なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている。

また、「副作用」の「重大な副作用」の項に以下の内容が追記されます。

異常行動:因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。

  

ファビピラビル(アビガン)の添付文書改訂指示

添付文書改訂指示の対象となる薬剤は以下の通りです。

  • アビガン錠200mg

パンデミックが起きない限り流通されることのないアビガンですが、添付文書が存在する以上、改訂指示の対象です。
  

添付文書の改訂内容

ファビピラビル(アビガン)の添付文書改訂内容は以下の通りです。
  
添付文書の「重要な基本的注意」の項の異常行動等の精神神経症状に関する記載が以下のように改められます。

(2)因果関係は不明であるものの,抗インフルエンザウイルス薬投薬後に異常行動等の精神神経症状抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。
小児・未成年者については、異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は、①異常行動の発現のおそれがあること、②自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。なお、インフルエンザ脳症等によっても、同様の症状があらわれるとの報告があるので、上記と同様の説明を行うこと。
なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている。

また、「副作用」の「重大な副作用」の項に以下の内容が追記されます。

異常行動:因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。

さらに、「重大な副作用(類薬)」の項から以下の内容が削除されます。

異常行動

  

まとめ

タミフルの添付文書の警告の項に記載された10代への使用差し控えに関する記載。
この警告文があったため、タミフルの10代への使用はほとんどなくなっていました。
タミフルを回避したいがリレンザ・イナビルが使用できない場合、治療薬として使用できるのはラピアクタのみでした。
今シーズンからはゾフルーザが選択肢に入ってくるなと思っていましたが、今回の改訂でタミフルDSならびにオセルタミビルDS「サワイ」が選択肢に加わりました。
ですが、どうでしょう?
今回の改訂についてインターネットニュースを中心に多く報道されていますが、タミフルが持っているイメージはそう簡単に払拭できないかもしれませんね。
その場合、患者さん(家族)の方が服用を断るかもしれません。
その辺りについては、この冬の様子を見てみないとわかりませんが・・・。
  

今回の改訂はあくまでも注意喚起のため

今回の内容がテレビ等で報道される際に、注意されないといけないのは、
あくまでも「タミフルが異常行動を起こさないとわかった」ということではなく、
「タミフルと他の薬の異常行動の起こしやすさには差が見られないし、インフルエンザにかかっている場合、薬を飲んでいなくても異常行動は起こる」ということです。
このニュアンスが一般の方々にきちんと伝わるかですね。
タミフルを飲んでも、他のインフルエンザ治療薬を飲んでも、飲まなくても、インフルエンザに罹患した時点で異常行動を起こす可能性はあるということです。
それが今回の添付文書改訂指示の一番のポイントであることをしっかり理解して、説明していけるようになりたいですね。