薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

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平成25年8月2日付承認了承医薬品

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今回は3品目の承認が了承されました。

ゼプリオン水懸筋注シリンジ25mg・50mg・75mg・100mg・150mg(パリペリドンパルミチン酸エステル/ヤンセンファーマ)

効能・効果は、「統合失調症」。

パリペリドン自体はインヴェガ錠としてすでに販売されているセロトニン・ドパミン受容体拮抗薬(SDA)です。
バリペリドンパルミチン酸は脂肪酸を付加したことで持続性が高められています。
インヴェガが1日1回なのに対し、ゼプリオンは4週間に1回。
用法・用量は、「初回に150mg、1週後に100mgを投与し、その後は4週に1回75mgを投与する。症状や忍容性に応じて適宜増減するが、増量は1回あたり50mgを超えない。」となっています。
ちなみにリスペリドンの筋注剤は2週1回ですね。

タプコム配合点眼液(タフルプロスト/チモロールマレイン酸塩/参天製薬)

効能・効果は、「緑内障、高眼圧症」。

ザラカム、デュオトラバに続くPG誘導体(プロスタグランジン誘導体)とβ blocker(βブロッカー/β受容体遮断薬)の配合剤です。
PG誘導体のタプロス点眼液(一般名:タフルプロスト)とチモプトール点眼液(一般名:チモロール)の配合剤で、用法は他と同様に一日一回となっています。
ザラカムは夜推奨、デュオトラバは朝推奨みたいな話があったけど、タプコムはどうなるのでしょうか?
タプロスは塩化ベンザルコニウム(BAC)の含有量をかなり減らしたものに改良されましたね。
海外ではBACありのタプロスとBACフリーのタプロスが発売されているみたいですが、タプコムはどうなるんでしょうか?

ルセンティス硝子体内注射液2.3mg/0.23mL(ラニビズマブ遺伝子組み換え/ノバルティス ファーマ)

効能・効果に「網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫および病的近視に伴う脈絡膜新生血管」が追加。

今までは「中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症」のみの適応でした。
今回の追加で初のVEGF抗体薬となります。
網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫での用法・用量は、「0.5mg(0.05mL)を最高視力が得られるまで1か月ごとに投与し、その後は症状により適宜調整するが、1か月以上間隔をあける。
病的近視に伴う脈絡膜新生血管では、「0.5mg/0.05mLを1回投与し、その後は疾患活動性を示唆する所見が認められた場合に投与するが、1か月以上間隔をあける。」
となっています。

【報告品目】

レギュニールHCa1.5・HCa2.5・HCa4.25腹膜透析液、レギュニールLCa1.5・LCa2.5・LCa4.25腹膜透析液(バクスター)

効能・効果は、「慢性腎不全患者における腹膜透析(カルシウム製剤や活性型ビタミンD製剤の投与により高カルシウム血症をきたすおそれのある場合に用いる)」
HCaは高カルシウム濃度、LCa低カルシウム濃度。

オラブリス洗口用顆粒11%(フッ化ナトリウム/昭和薬品化工)、ミラノール顆粒11%(フッ化ナトリウム/東洋製薬化成)

効能・効果は、「齲蝕の予防」
濃度の調整により、毎日または週1回に投与間隔を調整できる。

トレリーフ錠25mg(ゾニサミド/大日本住友製薬)

効能・効果に「パーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善」が追加。
用法用量は現在の適応の倍量にあたる1日1回50mg。

ホスレノールチュアブル錠250mg、同500mg、ホスレノール顆粒分包250mg、同500mg(炭酸ランタン水和物/バイエル薬品)

効能・効果に「保存期の慢性腎臓病患者における高リン血症の改善」を追加。
これまでの効能・効果は透析期に限定されていたが、今回の追加で「慢性腎臓病患者における高リン血症の改善」すべてが対象となります。

適応追加の公知申請了承

厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で公知申請が認められた1剤の適応追加について公知申請が了承されました。特例により保険適用となっています。

エストラーナテープ0.72mg(エストラジオール/久光製薬)

予定適応「性腺機能低下症、性腺摘出または原発性卵巣不全による低エストロゲン症」

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