薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

タミフル・ゾフルーザに出血関連の追記〜平成31年3月1日 添付文書改訂指示

勉強法で悩んでいる薬剤師の方へ

知識の身に付け方は2種類あります。

1つはすぐに活用できる知識。現在の業務の中で必要とされる知識です。身に付けたらすぐに活用することができるので仕事に活かすことができますし、忘れることもありません。

もう1つはすぐには活用できない知識です。身に付けてもすぐに使う知識ではないのないので、だんだんと記憶から薄れてしまいます。ただし、この知識こそが薬剤師としての基礎的な力になります。

普段の業務で使用しない知識を身に付けるのは記憶力を必要としますし、モチベーションを維持するのも大変です。そのため、習慣的に新しい知識を取り入れることを生活の一部にすることが大切になります。薄い知識でも重ねていくことで自然と少しずつ、自分の力として身についていきます。
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(ここからが記事本文になります)

平成31年3月1日、厚生労働省医薬・生活衛生局は、新たな副作用が確認された内服 抗インフルエンザ薬 2成分にについて、添付文書の使用上の注意を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知しました。
今回の改訂の対象になるのは、

  • タミフルカプセル75/ドライシロップ3%
  • オセルタミビルカプセル75mg「サワイ」/DS3%「サワイ」
  • ゾフルーザ錠10mg/20mg/顆粒2%分包

の3製品です。
それぞれの改訂内容は全く同じで出血に関する内容となっています。
  
  

f:id:pkoudai:20100215212315j:plain
  
  

使用上の注意の改訂指示(平成31年1月10日)

PMDAへのリンクを貼っておきます。

タミフル(オセルタミビル)、ゾフルーザの改訂内容は全く同じですが、それぞれでまとめます。
  

オセルタミビルリン酸塩による出血

添付文書改訂の対象となる医薬品は以下のとおりです。

(リンクはそれぞれの添付文書)
  

タミフル等の添付文書改訂内容

添付文書の「重要な基本的注意」の項に以下の内容が追記されます。
出血があらわれることがあるので、患者及びその家族に以下を説明すること。
  1. 血便、鼻出血、血尿等があらわれた場合には医師に連絡すること。
  2. 投与数日後にもあらわれることがあること。
引用元:タミフルカプセル75 添付文書
  
また、相互作用の項が新たに設けられ、併用注意の項に以下の内容が追記されます。
相互作用
併用注意
ワルファリン
引用元:タミフルカプセル75 添付文書
  
さらに、「副作用」の「重大な副作用」の項に以下の内容が追記されます。
出血:血便、鼻出血、血尿等の出血があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
引用元:タミフルカプセル75 添付文書
  

症例報告

直近3年度の国内副作用症例の集積状況を見ると出血関連症例の報告は30例でそのうち因果関係が否定できない症例は3例です。
死亡例はありません。
  
  

バロキサビル マルボキシルによる出血

添付文書改訂の対象となる医薬品は以下のとおりです。

(リンクはそれぞれの添付文書)
  

ゾフルーザの添付文書改訂内容

添付文書の「重要な基本的注意」の項に以下の内容が追記されます。
出血があらわれることがあるので、患者及びその家族に以下を説明すること。
  1. 血便、鼻出血、血尿等があらわれた場合には医師に連絡すること。
  2. 投与数日後にもあらわれることがあること。
引用元:ゾフルーザ 添付文書
  
また、相互作用の項が新たに設けられ、併用注意の項に以下の内容が追記されます。
相互作用
併用注意
ワルファリン
引用元:ゾフルーザ 添付文書
  
さらに、「副作用」の「重大な副作用」の項に以下の内容が追記されます。
出血:血便、鼻出血、血尿等の出血があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
引用元:ゾフルーザ 添付文書
  

症例報告

直近3年度の国内副作用症例の集積状況を見ると出血関連症例の報告は25例でそのうち因果関係が否定できない症例は13例です。
死亡例が3例報告されておりますが、因果関係が否定できないものはありません。
  
  

まとめ

タミフルが登場したころ、鼻血がよく見られ、発熱等による体温上昇の影響かなと考えた記憶があります。
ただ、今回は「ワルファリンとの併用によりプロトロンビン時間が延長した報告がある」とのことで、実際にPTを延長する何らかの作用があるということになります。
また、ゾフルーザについては今シーズンの使用量が多いこともあるでしょうけど、因果関係の否定できない症例が多い!
死亡例には因果関係はないようですが、注意していきたい内容ですね。

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