薬剤師の脳みそ~薬局薬剤師の勉強ブログ~

調剤(保険)薬局の薬剤師が脳内で考えていることや仕事の中で得た知識をまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

パルモディア〜SPPARMαって従来のフィブラートとどう違うの?

平成29年7月3日、興和株式会社が申請を行っていた高脂血症治療剤「パルモディア®錠 0.1mg(成分名:ペマフィブラート)」が承認されました。
このタイミングで何でフィブラート系薬剤!?と思うかもしれませんが、ペマフィブラートは従来のフィブラート系薬剤とは異なるSPPARMα(スパームアルファ)と呼ばれる薬剤です。
SPPARMα=Selective Peroxisome Proliferator-Activated Receptor α Modulator:高活性かつ高選択なPPARαモジュレーター
今回はパルモディアが従来のフィブラート系薬剤とどう異なるかを中心にまとめてみようと思います。
  
  

  
  

ペルオキシソーム増殖剤応答性レセプターとフィブラート

SPPARMαやフィブラート系薬剤はどちらもPPARα(ペルオキシソーム増殖剤応答性レセプターα)を活性させることで効果を発揮する薬剤です。
ペルオキシソーム増殖剤応答性レセプターとフィブラートの働きについて整理してみます。
  
  

PPARとは?

まずは、このPPAR(Peroxisome proliferator-activated receptors:ペルオキシソーム増殖剤応答性レセプター)についてまとめます。
PPARは核内受容体の一種で、細胞の分化や細胞内での様々な物質の代謝に関わる因子であることがわかっています。
PPARにはα、γ、δの3つのサブタイプが発見されており、それぞれ発現臓器や働きが異なることが知られています。
あとで詳しくまとめますが、フィブラート系薬剤はPPARαアゴニストです。
PPARγアゴニストとして有名なのはチアゾリジン誘導体(TZDs:ThiaZolidine Derivatives)、インスリン抵抗性改善薬として使用されているアクトス®︎(成分名:ピオグリタゾン)です。
また、PPARδは骨格筋での脂肪代謝に関わる物質として研究が進められています。
  
  

フィブラートとPPAR

フィブラートの歴史は非常に長く、国際的には1930年には臨床応用されています。
日本国内でも以下を見るように古くから使用されている薬であることがわかります。

  • 1969年:クロフィブラート(商品名:ビノグラック←発売中止)
  • 1981年:クリノフィブラート(商品名:リポクリン錠)
  • 1991年:ベザフィブラート(商品名:ベザトールSR錠)
  • 1999年:フェノフィブラート(商品名:リパンチルカプセル←発売中止)
  • 2005年:微粉化フェノフィブラート(商品名:リピディルカプセル/トライコアカプセル←発売中止)
  • 2011年:固体分散化フェノフィブラート(商品名:リピディル錠/トライコア錠)

フィブラートの作用機序は長らく不明のままでしたが、1990年代になってやっとPPAR、特にPPARαを活性化させることで効果を発揮するということがわかりました。
  
  

フィブラートのPPARαアゴニストとしての作用

フィブラート系薬剤の主たる作用は中性脂肪(トリグリセリド、TG:TriGlyceride)の減少とHDLコレステロール(HDL-C:High-Density Lipoprotein - Cholesterol)の増加です。
フィブラート系薬剤はPPARαを活性化させることで、LPL(LipoProtein Lipase、リポ蛋白リパーゼ)も活性化させます。
LPLにより、中性脂肪は遊離脂肪酸とグリセリンに分解されます。
また、PPARαの活性化により、脂肪酸輸送タンパク質(FATP:Fatty Acid Transport Protein)の発現が促されます。
FATPには血中の脂肪酸を脂肪細胞へ取り込ませる働きがあります。
加えて、PPARαの活性化により、HDLコレステロールの構成成分であるアポリポプロテイン(ApoA-1、ApoA-2)というタンパク質の発現が促され、その結果、HDLコレステロールが増加します。
  

フェノフィブラートとベザフィブラート

ちなみに、ベザフィブラートとフェノフィブラートを比較した場合、同じPPARアゴニストでもフェノフィブラートはα選択性を高めたものになっています。
そのため、フェノフィブラートは強力なTG低下作用を発揮することが可能になっています。
それに対して、ベザフィブラートは選択性が低いためTG低下作用はフェノフィブラートに劣りますが、PPARγアゴニストとしての作用を併せ持つkとでインスリン抵抗性改善作用を有しています。
  

フィブラートの副作用

フィブラートはPPARαを活性化することで中性脂肪の低下やHDL-Cの増加のような有益な効果がある一方、肝機能異常や腎障害を起こすことも知られています。
これはPPARの働きが様々な臓器で多岐に渡るためで、単純にPPARαを活性化させるだけではその働きまでをコントロールすることは難しいというわけです。
  
  

SPPARMαと従来型フィブラートの違いとは?

SPPARMα=Selective Peroxisome Proliferator-Activated Receptor α Modulator:高活性かつ高選択なPPARαモジュレーター
日本語に訳してもなんだかわからない名称ですが・・・。
モジュレーターと聞いて思い出すのはSERMでしょうか?
SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター、Selective Estrogen Receptor Modulator)は骨代謝改善に必要な骨に存在するエストロゲン受容体にのみ作用して、子宮や乳房のエストロゲン受容体には作用しません。
このようにモジュレーターと呼ばれる薬剤は、単純に標的となる受容体を活性化させるのではなく、その中でもターゲットとする部位にのみ作用するように制御を行うことを可能とした薬剤です。
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パルモディア錠インタビューフォームより
  
PPARαアゴニストであるフェノフィブラートはPPARαを活性化させます。
その結果、PPARαを転写因子とする複数の遺伝子が発現されます。
これに対してSPPARMαであるペマフィブラートはPPARαと結合し、その立体構造を変化させることで、特定の(中性脂肪低下やHDL-C合成促進に関わる)遺伝子の発現を高めるように設計された薬剤です。
その結果、ペマフィブラートはフェノフィブラートと同等の効果を持ちながら、肝機能異常や腎機能異常と言った副作用を起こりにくくしています。
ちなみに、肝機能異常を起こさないどころか、ALTやγGTPの低下作用(脂肪肝改善作用)も見られるようで、こちらを適応に取り入れるべく試験を行っているとのことです。
  
  

パルモディアの特徴

ここからは、インタビューフォームから抜粋した内容を元にパルモディア錠の特徴についてまとめていきます。
ちなみに、パルモディアという名前はPPARModulatorというところからだそうです。
  
  

禁忌と原則禁忌

肝機能異常を起こすのと肝機能障害が禁忌なのは別の話ですよね。
「禁忌」については以下のような記載になっています。

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 重篤な肝障害、Child-Pugh分類B又はCの肝硬変のある患者あるいは胆道閉塞のある患者(肝障害を悪化させるおそれがある。また、本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。)
  3. 中等度以上の腎機能障害のある患者(目安として血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上)
  4. 胆石のある患者(胆石形成が報告されている。)
  5. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
  6. シクロスポリン、リファンピシンを投与中の患者

気になるのは重篤な肝障害と中等度以上の腎障害ですね。
  

重篤な肝障害、Child-Pugh 分類 B 又は C の肝硬変のある患者あるいは胆道閉塞のある患者

臨床試験でのデータを元に決定されています。
Child-Pugh分類Bの肝硬変患者に投与した際に血中濃度が著しい上昇が見られ、Cmaxが約3.9倍、AUCが約4.2倍になっています。
この結果を受けて、Child-Pugh分類BまたはCの肝硬変については禁忌とされています。
胆道閉塞のある患者も禁忌となっていますが、これはパルモディアが胆汁排泄型薬物であるためです。
  
軽度の肝機能障害については慎重投与となっています。
また、「用法及び用量に関連する使用上の注意」には以下のように記載されています。

軽度の肝機能障害のある患者又は肝障害の既往歴のある患者に投与する場合には、必要に応じて本剤の減量を考慮すること。

  

中等度以上の腎機能障害のある患者

中等度以上の腎機能障害のある患者(目安として血清クレアチニン値が 2.5mg/dL以上)には投与禁忌となっています。
パルモディアの承認時点で横紋筋融解症の副作用報告はないんですが、他のフィブラート系薬剤では中等度以上の腎障害において横紋筋融解症があらわれることがあるとされているため、それを参考に設定されています。
横紋筋融解症が起こりにくいっていうのが一つの売りなんで、この辺り他のフィブラートと差別化できればいいんでしょうけどね・・・。
そもそも胆汁排泄なわけですし。
  
軽度の腎機能障害のある患者(目安として血清クレアチニン値が1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満)は慎重投与とされています。
肝機能同様に、「用法及び用量に関連する使用上の注意」にも記載があります。

急激な腎機能の悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので、投与にあたっては患者の腎機能を検査し、血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上の場合には投与を中止し、1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満の場合は低用量から投与を開始するか、投与間隔を延長して使用すること。

  

胆石のある患者

これは他のフィブラートにも言えることですが、PPARαが活性化した結果、コレステロールの胆汁中への排泄が促進されます。
これがコレステロールの低下につながるわけですが、その結果、コレステロール胆石を作りやすくなってしまいます。
そのため、元々胆石がある場合は禁忌となっています。
胆石の既往がある場合は慎重投与とされています。
  

シクロスポリン、リファンピシンを投与中の患者

ペマフィブラートは他のフィブラートと比較して、薬物相互作用が大きく増えています。
これについては下の方で詳しくまとめますね。
  
  

結局、スタチン併用は原則禁忌のまま

スタチンの併用は他のフィブラートと同様に原則禁忌のままです・・・。

原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。(横紋筋融解症があらわれやすい)

パルモディア承認前から言われていた特徴にスタチン併用時の安全性がありました。
実際、ピタバスタチン単独使用時とパルモディア併用群とでの副作用発現率はほぼ変わらなかったというデータがあります。
メーカーの話では、原則禁忌を撤回するには症例数が足らなかったということですが、発売一年後の投与制限解除までに、この原則禁忌を削除できるかどうかで売り上げが大きく変わる気がします。
現時点では、原則禁忌であるため腎障害の場合はスタチンの併用を避けるしかないですね。
  
  

効能・効果

効能・効果はベザフィブラート・フェノブブラートと同じ、家族性を含む高脂血症です。

効能又は効果
高脂血症(家族性を含む)

  
LDL-Cを下げる作用はありませんので以下のように注意が記載されています。

効能又は効果に関連する使用上の注意
LDL-コレステロールのみが高い高脂血症に対し、第一選択薬とはしないこと。

  
  

用法・用量

残念ながら1日2回の服用となっています。

用法及び用量
通常、成人にはペマフィブラートとして1回0.1mgを1日2回朝夕に経口投与する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、最大用量は1回0.2mgを1日2回までとする。

臨床試験のデータでは、

  • パルモディア 0.2mg/日(0.1mg×2回)がリピディル/トライコア 106.6mgmg/日(53.3mg×2錠)と同等の効果
  • パルモディア 0.4mg/日(0.2mg×2回)がリピディル/トライコア 160mgmg/日(80mg×2錠)と同等の効果

となっています。
  
  

薬物相互作用

上にも書きましたが、パルモディアは従来のフィブラート系薬剤と比較して相互作用が非常に多くなっています。
まずは、相互作用の原因となる特性について。

相互作用
本剤は、主として CYP2C8、CYP2C9、CYP3A により代謝される。また、本剤は、OATP1B1、OATP1B3の基質となる。

薬物動態

  • 3.血漿蛋白結合率:本剤のヒト血漿蛋白結合率は99%以上であった。
  • 4.代謝
    1. 健康成人に14C-ペマフィブラートを単回経口投与したとき、主な血漿中代謝物はベンジル位酸化体及びジカルボン酸体のグルクロン酸抱合体とN-脱アルキル体の混合物であった。
    2. ペマフィブラートは、CYP2C8、CYP2C9、CYP3A4、CYP3A7、UGT1A1、UGT1A3及びUGT1A8の基質である。

CYP3A4、OATP1B1、OATP1B3と並んでいるのを見ただけで、だいたい想像できるかとは思います。
以下に添付文書に記載されているものを並べますが、他にも影響のある薬物は多く存在するんじゃないかと思います。
  

併用禁忌
  • シクロスポリン(商品名:サンディミュン、ネオーラル等):併用によりペマフィブラートの血中濃度上昇(Cmax約9.0倍、AUC約14.0倍)の報告あり(シクロスポリンによるOATP1B1、OATP1B3、CYP2C8、CYP2C9及びCYP3Aの阻害作用)
  • リファンピシン(商品名:リファジン等)単回投与時:併用によりペマフィブラートの血中濃度上昇(Cmaxで約9.4倍、AUCで約10.9 倍)の報告あり(リファンピシンによるOATP1B1及びOATP1B3の阻害作用)
  • リファンピシン(商品名:リファジン等)反復投与時:併用によりペマフィブラートの血中濃度低下(Cmax で約0.4倍、AUCで約0.2倍)の報告あり(リファンピシンによるCYP 誘導作用)

  

原則併用禁忌

これは他のフィブラートと同じです。

HMG-CoA還元酵素阻害薬(プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム等)

  • 臨床症状・措置方法:急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、本剤を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK(CPK)の上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合には直ちに投与を中止すること。
  • 機序・危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者

※機序は不明であるが、フィブラート系薬剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬の併用で、それぞれの薬剤単独投与時に比べて併用時に横紋筋融解症発現の危険性が高まるという報告がある。

  • 原則併用禁忌に関する注意:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者では原則として併用しないこととするが、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ慎重に併用すること。

  

併用注意
  • クロピドグレル硫酸塩(商品名:プラビックス等):併用によりペマフィブラートの血中濃度上昇(クロピドグレル300mg投与時:Cmaxで約1.5 倍・AUCで約2.4倍、クロピドグレル75mg投与時:Cmax で約1.3倍・AUCで約2.1倍)の報告あり(クロピドグレルによるCYP2C8及びOATP1B1の阻害作用)
  • クラリスロマイシン(商品名:クラリス/クラリシッド等):併用によりペマフィブラートの血中濃度上昇(Cmaxで約2.4倍、AUCで約2.1倍)の報告あり(クラリスロマイシンによるCYP3A、OATP1B1及びOATP1B3の阻害作用)
  • HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル等):併用によりペマフィブラートの血漿中濃度が上昇するおそれ(併用薬によるCYP3A、OATP1B1、OATP1B3の阻害作用)
  • フルコナゾール:併用によりペマフィブラートの血中濃度上昇(Cmaxで約1.4倍、AUCで約1.8倍)の報告あり(併用薬によるCYP2C9及びCYP3Aの阻害)
  • 陰イオン交換樹脂(コレスチラミン、コレスチミド):併用によりペマフィブラートの血中濃度が低下する可能性(同時投与によりペマフィブラートが吸着され吸収が低下する可能性)
  • 強いCYP3A誘導剤(カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等):ペマフィブラートの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれ(併用薬の強いCYP3Aの誘導作用により、ペマフィブラートの代謝が促進)

  
注意するべき薬剤が多いですね。
基質となるCYP分子種、トランスポーターが豊富なことからこの他にも併用に注意すべき薬剤が色々と考えられます。
ペマフィブラートの性質上、血中濃度の上昇=有害事象の発現とはならないような気もしますが、気をつけないといけませんね。
  
  

副作用

副作用は非常に少なくなっています。
上にも書いた通り、これはSPPARMαの特性ですね。

重大な副作用
横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  
その他の副作用

  1. 肝臓:胆石症(1%以上)
  2. 肝臓:肝機能異常、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇(0.3~1%未満)
  3. その他:糖尿病(悪化を含む)(1%以上)
  4. その他:CK(CPK)上昇、グリコヘモグロビン増加、低比重リポ蛋白増加、血中ミオグロビン増加、血中尿酸増加(0.3~1%未満)

リピディル/トライコアやベザトールでは重大な副作用に肝機能異常が記載されていますが、パルモディアでは重大な副作用は横紋筋融解症のみです。

  • ※ベザトールの重大な副作用:横紋筋融解症、アナフィラキシー、肝機能障害、黄疸、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(全て頻度不明)
  • ※リピディル/トライコアの重大な副作用:横紋筋融解症(0.1%未満)、肝障害(0.1~5%未満)、膵炎(頻度不明)

  
この副作用の少なさこそがパルモディアの大きなメリットの一つですね。
  
  

まとめ

新しいフィブラート、世界初のSPPARMαペマフィブラートを成分とするパルモディアについてまとめました。
従来型フィブラート、PPARαアゴニストであるリピディル/トライコアと同等のTG低下・HDL-C増加作用を持ちながら、副作用を大きく低減し、肝機能障害・腎機能障害の発現を抑えることに成功した薬剤です。
また、ALTやγGTPの低下作用による脂肪肝改善作用も期待されています。
スタチン併用でも副作用の発現率が変わらないというデータがあるのですが、従来のフィブラートと変わらずスタチン併用が原則禁忌なのは残念なところです。
また、用法が1日2回になってしまったこと、相互作用が多いところも注意が必要ですね。
スタチン併用が本当に問題ないことが証明できれば、同じ興和の製品であるピタバスタチンとの合剤なども考えられ、どのような効果を発揮するか非常に興味があるところではあります。
おそらく、他社もSPPARMαを研究しているのではないかなあと思うので、より使いやすいものが後続に現れそうな気もしますが、どうなるでしょう?
まだ、海外でも未発売なのでデータがない薬剤です。
未知の有害事象等の不安はありますが、様々な可能性を秘めた薬剤でもあると思うので結構期待しています。
  
  

発売延期?

パルモディアは平成29年8月の薬価収載は見送りとなりました。
これにより、発売は11月以降となります。
年内に発売できるよう、薬価の面での合意が進めばいいですね。