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薬剤師の脳みそ~薬局薬剤師の勉強ブログ~

調剤(保険)薬局の薬剤師が脳内で考えていることや仕事の中で得た知識をまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

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かかりつけ薬剤師に関する研修認定の届出や調剤ポイントの広告について(疑義解釈その9)~H28年(2016)調剤報酬改定⑯

まだまだ更新できない日が続いていて申し訳有りません。
そろそろ少しずつ更新が再開できると思います。
平成29年2月23日に疑義解釈その9が公開されています。
疑義解釈その8は薬局には基本的に関係なかったので、特に取り上げませんでした。
今回はかかりつけ薬剤師指導料(かかりつけ薬剤師包括管理料)の研修認定確認のための書類についてと調剤ポイントの付与の大々的な宣伝、広告についてです。
  
  
H28調剤報酬改定についての過去記事はこちらです。
なお、疑義解釈等が公開されて初めて考え方がわかるものもあるので、あくまで現時点での一人の薬剤師の解釈として捉えてもらえれば幸いです。
解釈に変更等があれば随時更新する予定です。

  
厚生労働省のホームページで公開されている「疑義解釈資料の送付について(その9)」はこちら。
http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=418074&name=file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000153005.pdf
  
  

  
  

かかりつけ薬剤師指導料(かかりつけ薬剤師包括管理料)の研修認定確認のための書類

かかりつけ薬剤師指導料(かかりつけ薬剤師包括管理料)の施設基準である「薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得していること」についてです。

〈別添3〉調剤報酬点数表関係
【かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料】
(問1)かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の施設基準である、「薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得していること」について、届出時にどのような書類を提出することが必要であるか。
(答)研修認定を取得していることを確認できる文書を添付すること。具体的には、研修認定制度実施機関から発行された認定証のほか、認定が確定された旨が確認できる書類(葉書など)が該当する。

かかりつけ薬剤師の施設基準として、研修認定薬剤師の取得が必要となっています。
平成29年3月末までは研修認定薬剤師等の取得については経過措置が認められていますが、4月1日以降は認定を証明する書類の提出が必要です。
予想通り昨年末から認定申請が殺到しているため、正式な認定証の送付に時間がかかっている状態です。
そのため、今回の疑義解釈では認定証の発行の前に送付される認定通知のハガキでもかかりつけ薬剤師の施設基準の提出書類として認めるということです。
  
  

かかりつけ薬剤師に関する施設基準

保医発0304第2号 平成28年3月4日 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて

第95 かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料
1 かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料に関する施設基準
以下の要件を全て満たす保険薬剤師が配置されていること。

  1. 以下に掲げる勤務経験等を有していること。
    • ア 施設基準の届出時点において、保険薬剤師として3年以上の薬局勤務経験がある。
    • イ 当該保険薬局に週32時間以上勤務している。
    • ウ 施設基準の届出時点において、当該保険薬局に6月以上在籍している。
  2. 薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得していること。
  3. 医療に係る地域活動の取組に参画していること。
2 届出に関する事項
  1. かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の施設基準に係る届出は、別添2の様式90を用いること。なお、1の2については、平成29年3月31日までは要件を満たしているものとして取り扱う。
  2. 当該従事者の氏名、勤務の態様(常勤・非常勤の別)及び勤務時間を別添2の様式4を提出すること。ただし、当該様式において、「専従・非専従、専任・非専任の別」についての記載は要しない。

下線部の通り、かかりつけ薬剤師に関する点数を算定するための施設基準の一つとして、
「薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得」が定められています。
ですが、平成29年3月31日までの経過措置として、
「(研修認定制度等の研修認定取得の)要件を満たしているものとして取り扱う」ことが可能でした。
  
  

研修認定薬剤師の申請殺到中

そのこともあって、昨年末から日本薬剤師研修センターには研修認定薬剤師の申請が殺到しているようです。
研修認定薬剤師の認定証発行について(平成29年2月21日付)(PDF)

平成29年2月21日 公益財団法人日本薬剤師研修センター
研修認定薬剤師の認定証等の発行について
研修認定薬剤師については、現在、非常に多くの申請がなされておりますが、研修協議会を通じて申請書が当研修センターに届いた後、従来どおり2か月程度(1月末に当研修センターに到着した分は3月中)で認定証又は認定が確定された旨の連絡はがきをお届けするよう鋭意努力しておりますので、ご理解賜りたくお願い申し上げます。
なお、研修認定薬剤師制度に関するお問い合わせは、電子メールでお願いします(jpec@jpec.or.jp)。
ただし、認定申請の受付状況の確認などはご遠慮ください。

  
  

申請をしているのに認定証が届かない!・・・ということで対応

調剤報酬改定の際に、この施設基準が発表された時からこうなることは予想されていましたが・・・。
従来は、申請すると1~2週間程度ではがきが到着し、その後約2カ月で認定証が届いでいたようですが、それもなかなか難しいようです。
この疑義解釈を受けて、研修センターはひとまずは葉書の送付に集中するってことでしょうか?
葉書の送付だけでも2ヶ月待ちなんじゃないかという話もあります。
なので、今、申請を行っても、かかりつけ薬剤師の申請を行えるのは5月以降・・・という可能性もありますね。
こういう状況を見ると何だかなあ・・・って気もしますね。
  
  

調剤ポイント問題に関する「大々的な宣伝・広告」の判断について

1月に、保険調剤の自己負担金に対してポイントをつけるサービスについて、一定条件に該当する場合は個別指導を行なっていくという事務連絡がありましたが、その中の「大々的な宣伝・広告」についての判断基準についての回答が公開されています。

〈別添4〉その他
【保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント提供】
(問1)「保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与に係る指導 について」(平成29年1月25日付事務連絡)(別紙参照)において、平成29年5月1日より指導を行う際の基準が示されたが、当該基準のうち「調剤一部負担金に対するポイント付与について大々的な宣伝、広告を行っているもの」について、当該保険薬局の建物外に設置されたのぼりは大々的な宣伝、広告に該当するか。
(答)調剤一部負担金に対するポイント付与の内容が表示されているのぼりについては、「大々的な宣伝、広告」に該当する。

たまにドラッグストア等で見かける「処方箋でもポイントつきます」ののぼりも「大々的な宣伝・広告」に当てはまるということになりました。
  
  

保険調剤の一部負担金に対するポイント付与

1月に出された事務連絡は下記の内容です。
下線部が今回の疑義解釈該当部分ですね。
保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与に係る指導について(事務連絡 平成29年1月25日)

保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与に係る指導について
保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与については、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号)第2条の3の2及び「保険医療機関及び保険医療担当規則及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(平成24年9月 14 日保医発0914 第1号)に おいて、原則禁止とし、これに係る指導については、「保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント提供についての留意事項」(平成24年9月14日付事務連絡)及び「疑義解釈資料の送付について(その11)」(平成25年1月24日付事務連絡)に基づく取扱いを指示しているところですが、今般、下記の通り、改めて明確化することとしたので、その取扱いに遺漏のないようお願いいたします。

保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与を原則禁止している趣旨は、以下の考え方によるものであることから、保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与を行っている保険薬局には、この考え方を伝え、制度に対する理解が深まるよう努めてください。

  • 保険調剤等においては、調剤料や薬価が中央社会保険医療協議会における議論を経て公定されており、これについて、ポイントのような付加価値を付与することは、医療保険制度上、ふさわしくないこと
  • 患者が保険薬局等を選択するに当たっては、保険薬局が懇切丁寧に保険調剤等を担当し、保険薬剤師が調剤、薬学的管理及び服薬指導の質を高めることが本旨であり、適切な健康保険事業の運営の観点から、ポイントの提供等によるべきではないこと

その上で、当面は、以下の1から3までのいずれかに該当する保険薬局に対し、口頭により指導を行い、その上で改善が認められない事例については、必要に応じ個別指導を行っていただくようお願いいたします。

  1. ポイントを用いて調剤一部負担金を減額することを可能としているもの
  2. 調剤一部負担金の1%を超えてポイントを付与しているもの
  3. 調剤一部負担金に対するポイントの付与について大々的に宣伝、広告を行っているもの(具体的には、当該保険薬局の建物外に設置した看板、テレビコマーシャル等)

なお、本事務連絡に基づく指導は、平成29年5月1日より行うこととします。
また、本事務連絡は指導基準を明確化するものであり、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則第2条の3の2の解釈に変更を加えるものではないことにご留意願います。

過去にも問題となった調剤ポイントですが、原則禁止とされ、

  • ポイント付与を行っている旨の宣伝・広告
  • 特定の曜日などに限りポイント付与率を上げている

のようなケースが指導の対象とされていました。
  
ですが、今回の事務連絡により、

  • ポイントによる保険調剤の値引き
  • 1%以上のポイント付与
  • 調剤ポイントについて大々的に広告

の3つが指導の対象として明記されました。
宣伝・広告については大々的でなければいいってことになりますよね。
そこで、のぼりは大々的なものになるかどうかとい話になったのだとは思いますが・・・。
消規模の宣伝・広告は大丈夫って話になりますよね?
  
  

調剤ポイントに関する過去の事務連絡

5年前の議論により出された事務連絡についてもまとめておきます。
  

厚生労働省の調剤ポイントに関する考え方

保医発0914第1号 平成24年9月14日 保険医療機関及び保険医療養担当規則及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部改正に伴う実施上の留意事項について

保医発0914第1号 平成24年9月14日
保険医療機関及び保険医療養担当規則及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部改正に伴う実施上の留意事項について
標記については、保険医療機関及び保険医療養担当規則及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部を改正する省令(平成24年厚生労働省令第26号)が公布され、平成24年10月1日より適用されるが、本改正の趣旨は下記のとおりであるので、その取扱いに遺漏のないよう貴管下の保険医療機関及び保険薬局に対し、周知徹底をお願 いいたします。

本改正は、保険薬局における調剤一部負担金に対するポイント付与が行われている事例が認められたことに鑑み、次の考え方を踏まえ、一部負担金等の受領に応じて専らポイントの付与及びその還元を目的とするポイントカードについては、ポイントの付与を認めないことを原則とするものです。

  • 保険調剤等においては、調剤料や薬価が中医協における議論を経て公定されており、これについて、ポイントのような付加価値を付与することは、医療保険制度上、ふさわしくない。
  • 者が保険薬局等を選択するに当たっては、保険薬局等が懇切丁寧に保険調剤等を担当し、保険薬剤師等が調剤、薬学的管理及び服薬指導の質を高めることが本旨であり、適切な健康保険事業の運営の観点から、ポイントの提供等によるべきではない。

ただし、現金と同様の支払い機能を持つクレジットカードや、一定の汎用性のある電子マネーによる支払いに生じるポイントの付与は、これらのカードが患者の支払いの利便性向上が目的であることに鑑み、当面、やむを得ないものとして認めることとしますが、その取扱いについては、引き続き年度内を目途に検討することとしているので、ご留意願います。

あくまでも、厚生労働省としては調剤ポイントは原則禁止としています。
(クレジットカードのポイントは除く)
下線部がその理由となっています。

  • 中医協で決められた公定価格である保険調剤にかかる料金を値引きすることは望ましくない
  • 価格競争でなく医療の質で保険薬局等は選択されるばき

ということですね。
  

当初の重点的指導対象

疑義解釈資料の送付について(その11)平成25年1月24日付事務連絡

〈別添2〉その他
【保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント提供】
(問)保険薬局における調剤一部負担金に対するポイント付与に関して、平成24年10月1日より、専らポイントの付与及びその還元を目的とするポイントカードについては、ポイント付与を認めないことが原則とされているが、現在においても従前と同様に1%程度のポイント付与を行っている事例について、どのように指導すれば良いか。(「保険医療機関及び保険医療養担当規則及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(平成24年9月14日保医発0914第1号)、「保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント提供についての留意事項」(平成24年9月14日事務連絡)関係)
(答)当該事例については、保険薬局に対し、今般の調剤一部負担金に対するポイント付与の原則禁止の趣旨について理解を得るよう努めていただきたい。
また、平成24年9月14日付け事務連絡で示しているとおり、クレジットカードや、一定の汎用性のある電子マネーによる調剤一部負担金の支払いに生じるポイントの付与の取扱いの検討を行うまでの間は、経済上の利益の提供による誘引につながっていると思われる事例等への指導を中心に行っていただきたい。 具体的には、例えば、

  • ポイント付与を行っている旨の宣伝、広告を行っている事例
  • 特定の曜日などに限りポイント付与率を上げている事例などへの指導を中心としていただきたい。

実際にこの内容で指導を受けたケースは存在したのでしょうか?
個人的には保険調剤の自己負担金の値引きに利用できないのであればポイントOKと認めてもいいんじゃないかとは思いますが・・・。
1%未満のポイントで価格による競争が加速するとは思えません。
ただ、薬局同志のサービスによる競争はもっと進んでいくべきだとは思うので、ここを認めることで、保険調剤の内容もよりフレキシブルにサービスの自由化が進んでいけばいいのになと思うところではあります。