薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

このブログは薬局で働く薬剤師を中心とした医療従事者の方を対象に作成しています。一般の方が閲覧した際に誤解を招くことのないように配慮しているつもりですが、医療従事者の方へ伝えることを最優先としています。何卒、ご理解ください。   

ケアラム/コルベットによる無顆粒球症など〜平成29年1月10日添付文書改訂指示

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(ここからが記事本文になります)

平成29年1月10日、厚生労働省医薬・生活衛生局は、新たな副作用が確認された医薬品について、添付文書の使用上の注意を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知しました。
ケアラム/コルベットによる無顆粒球症などが追記されます。
  
※副作用に関する記載を中心とした記事ですが、あくまでも医療従事者を対象とした記事です。副作用の追加=危険な薬剤というわけではないのがほとんどです。服用に際して自己判断を行わず医療従事者の指示にしたがってください。
  
  

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使用上の注意の改訂指示(平成29年1月10日)

PMDAへのリンクを貼っておきます。

  
  

イグラチモドによる無顆粒球症

添付文書改訂の対象となる商品名は以下のとおりです。

  • ケアラム錠25mg
  • コルベット錠25mg

  
無顆粒球症についての内容が添付文書に追記されます。
元々、汎血球減少症と白血球減少の副作用の記載がありましたから、考えられる副作用ではありますね。
  
  

添付文書改訂内容

添付文書の「副作用」の「重大な副作用」の項の汎血球減少症、白血球減少に関する記載に下記のように下線部が追記されます。

汎血球減少症、無顆粒球症、白血球減少:汎血球減少症、無顆粒球症、白血球減少があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

  
  

症例報告

直近3年度の国内副作用症例の集積状況で、無顆粒球症関連症例が10例(うち、因果関係が否定できない症例 9 例)報告されているようです。
死亡例はありません。
  
  

レナリドミド水和物によるB型肝炎ウイルスの再活性化

添付文書改訂の対象となる商品名は以下のとおりです。

  • レブラミドカプセル2.5mg
  • レブラミドカプセル5mg

  
B型肝炎ウイルスの再活性化についての内容が添付文書に追記されます。
免疫調整作用に働く薬ということで、感染リスクが高まることが知られている薬剤なので起こりうる副作用ではないかと思います。
  
  

添付文書改訂内容

添付文書の「重要な基本的注意」の項に以下の文章が追記されます。

B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、本剤の投与によりB型肝炎ウイルスの再活性化があらわれることがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと。本剤の投与開始後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。

  
また、「副作用」の「重大な副作用」の項の感染症に関する記載に下記のように下線部が追記されます。

感染症:肺炎、敗血症等の重篤な感染症があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの再活性化があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  
  

症例報告

直近3年度の国内副作用症例の集積状況で、B 型肝炎ウイルスの再活性化関連症例が13例(うち、因果関係が否定できない症例4例)報告されているようです。
死亡例はありません。
  
  

インターフェロンベータ-1b(遺伝子組換え)によるTTPとHUS

添付文書改訂の対象となる商品名は以下のとおりです。

  • ベタフェロン皮下注用960万国際単位

  
血栓性血小板減少性紫斑病(Thrombotic Thrombocytopenic Purpura:TTP)と溶血性尿毒症症候群(Hemolytic-Uremic Syndrome:HUS)についての内容が添付文書に追記されます。
HUSについては他のインターフェロンベータ製剤では副作用として記載されています。
  
  

添付文書改訂内容

添付文書の「副作用」の「重大な副作用」の項に以下の文章が追記されます。

血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、溶血性尿毒症症候群(HUS):TTP(主徴:血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、精神神経症状、発熱、腎機能障害)、HUS(主徴:血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、急性腎不全)があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血小板数、赤血球数等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  
  

症例報告

直近3年度の国内副作用症例の集積状況で、血栓性血小板減少性紫斑病、溶血性尿毒症症候群関連症例が2例(うち、因果関係が否定できない症例はありません)報告されているようです。
死亡例はありません。

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