薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

このブログは薬局で働く薬剤師を中心とした医療従事者の方を対象に作成しています。一般の方が閲覧した際に誤解を招くことのないように配慮しているつもりですが、医療従事者の方へ伝えることを最優先としています。何卒、ご理解ください。   

テノゼット錠300mgの出荷調整

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日薬ニュースでも配信されていましたが、テノゼット錠300mgに出荷調整がかかっています。
平成27年8月12日に起きた中国天津浜海新区倉庫爆発事故による影響で、グラクソ・スミスクライン天津工場が被害を受けたため、テノゼット錠の製造・出荷が停止しているようです。


テノゼット錠300mg(一般名:テノホビルジソプロキシルフマル酸塩)はB型慢性肝炎治療薬です。
B型肝炎ウイルス(HBV)に対する経口治療薬(核酸アナログ製剤)には、

  • ゼフィックス(一般名:ラミブジン)
  • ヘプセラ(一般名:アデホビルピボキシル)
  • バラクルード(一般名:エンテカビル)
  • テノゼット(一般名:テノホビルジソプロキシルフマル酸塩)

の4種類が存在します。
他の抗ウイルス療法、一番の問題は耐性化です。
現在、発売されている核酸アナログ製剤の中では、エンテカビル、テノホビルが耐性ウイルスが出現しにくいことが知られています。
そのため、B型肝炎治療ガイドラインにおいても、エンテカビル、テノホビルが第一選択薬として推奨されています。


今回の事故により、テノゼットの製造・出荷が停止してしまいましたが、日本国内における在庫量は約2ヶ月分とのことです。
これを受けて、グラクソ・スミスクラインならびに日本肝臓学会からは、

  1. テノゼットの処方を新たな患者に対し開始することを控えること
  2. 現在テノゼットを処方中の患者に対しては、長期処方を避け、一処方箋あたりの処方期間を短くする

との呼びかけられています。
当面は、バラクルードを第一選択として扱うしかないのかな、といったところですね。
もしくは、HIV治療薬として認可されている同成分同含量のビリアード錠300mgを特例で使用可能に•••とかないですかね?
でも、まあ、ビリアード錠の在庫量も国内にはそう多くはないですよね。


ニュースで見て、かなり大きな事故だったので、日本の医薬品関係にも影響があるのかな・・・とは思ってはいましたが、やはりありましたね。
ほかにも影響が出てこないかが心配です。

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