薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

耳垢除去剤ジオクチルソジウムスルホサクシネート耳科用液5%「CEO」発売〜ワックスネート復活!

勉強法で悩んでいる薬剤師の方へ

知識の身に付け方は2種類あります。

1つはすぐに活用できる知識。現在の業務の中で必要とされる知識です。身に付けたらすぐに活用することができるので仕事に活かすことができますし、忘れることもありません。

もう1つはすぐには活用できない知識です。身に付けてもすぐに使う知識ではないのないので、だんだんと記憶から薄れてしまいます。ただし、この知識こそが薬剤師としての基礎的な力になります。

普段の業務で使用しない知識を身に付けるのは記憶力を必要としますし、モチベーションを維持するのも大変です。そのため、習慣的に新しい知識を取り入れることを生活の一部にすることが大切になります。薄い知識でも重ねていくことで自然と少しずつ、自分の力として身についていきます。
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(ここからが記事本文になります)

平成27年7月7日、セオリアファーマよりジオクチルソジウムスルホサクシネート耳科用液5%「CEO」の販売が開始されました。
ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)と聞くと湿潤界面活性剤としての作用を利用した下剤(ビーマス、ベンコール)のイメージがありますが、この薬は耳科用液です。
知ってる人には懐かしい、耳垢除去剤ワックスネートが後発医薬品として復活です。

ワックスネート

以前発売されていたワックスネート(ゼリア新薬/寿製薬)は需要の低下と原料が入手困難になったという理由で、2004年11月30日に製造中止となっています。
除去困難な頑固な耳垢がある場合、受診前日の夜と受診日の朝に耳垢に染み込ませ、柔らかくしてから受診、除去という使われ方が多かったと思います。
当時は、院外処方のケースもありましたが、院内で処置として使用され、当日、もしくは翌日再受診し、耳垢除去というケースもあったと思います。
製造中止となったとき、代替品がなかったため、どうするの!?ってなった記憶があります。

耳垢水(ていねい水)

ワックスネートがなくなり、その代替品として使用されていたのが、薬局製剤である耳垢水です。

Rp.
炭酸水素ナトリウム 5g
グリセリン     25mL
滅菌精製水   全量100mL

自分が作る時は、70mL程度の滅菌精製水に重曹(炭酸水素ナトリウム)5gを加えてよく振って溶かし、グリセリン25mLを混和した後、滅菌精製水で100mLまでメスアップしていました。
これを5mLずつ20本に分けて保管します。
そんなにたくさん処方されるものではないので、少なめに作りたいところですが、量が少ないと重曹がなかなか溶けなかったりして作るのが大変です。

実際の処方は、
炭酸水素ナトリウム 0.25g
グリセリン     1.25mL
滅菌精製水   3.75mL
と記載されて来ることが多いです。
自家製剤加算の算定が可能ですが、県によっては処置前投与とみなされ、薬剤料のみの算定になる場合もあるようです。

一番困るのは保管方法とその期間ですね。
滅菌的に製剤を作り、冷所保管したとしても長期間の保管は難しいですよね。

ジオクチルソジウムスルホサクシネート耳科用液5%「CEO」

ワックスネートと同様に1本10mLの製剤です。
用法は、

用法は、綿棒等で外耳へ塗布して使用する。除去困難な場合は数滴点耳後5分~20分後に微温湯(37度)にて洗浄を行う。高度の耳垢栓塞の場合は1日3回、1~2日連続点耳後、微温湯(同)にて洗浄を行う。

となっています。
セオリアファーマはあすか製薬、千寿製薬と同様に武田薬品の関連会社なので、販売は武田薬品です。

めったに処方が出ない薬局にとっては、保存しやすいのでこの発売が嬉しいと思いますが、コンスタントに耳垢水の処方が出ていたところは自家製剤加算が算定できなくて残念…なんてところもあるのでしょうか?
院内で処置用に採用するところも多そうですね。
これについても、処置用薬と判断され、薬剤料しか算定できない…なんて地域はあるのでしょうか?

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