薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

このブログは薬局で働く薬剤師を中心とした医療従事者の方を対象に作成しています。
一般の方が閲覧した際に誤解を招くことのないように配慮しているつもりですが、医療従事者の方へ伝えることを最優先としています。
2020年11月からURLが変更となりました。(新URL https://yakuzaishi.love)
  

サイレースとロヒプノールが青くなる!?

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向精神薬第2類として、流通や管理が厳しく規制されているサイレース、ロヒプノール(一般名:フルニトラゼパム)。
今回、包装変更だけでなく、錠剤が変更されることになります。
錠剤が青くなります。
  
  

  
  

サイレース・ロヒプノールの剤形変更

サイレース、ロヒプノールともにフィルムコーティング錠となり、その表面は痰青色となります。
さらに、内核は青色にされています。
そのため、粉砕した場合や水に溶かした場合、青くなります。
また、口の中に長く含んでいたりした場合も、口の中が青くなってしまいます。
何故、このような変更をしたか。
厚生労働省から通知が出ています。
  
  

悪用防止のための着色


飲食物に混入するような悪用の防止のためにこのような処置が要請されたということです。
青い色をつけることで何かに混ぜ込んだ場合もはっきり変化が出るようにしたということですね。
ただ、薬が薬だけに、急な見た目の変更は、患者さんに不安感を与える可能性があります。
そのため、以下のような案内もされています。

(1)医療機関において、処方・使用に当たっては、効能又は効果並びに用法及び用量に変更は無いため、適切な診断等を行った上でこれまでと同様に取り扱うこと。
(2)医療機関及び薬局においては、その錠剤色が従来と異なることから使用者が不安を感じることも考えられるが、錠剤色が変更された理由について必要に応じて説明するとと もに、錠剤色の変更にかかわらず、効能又は効果並びに用法及び用量は従来と変わりな く、これまでと同様に使用できることを十分に説明し、使用者の不安を払拭するよう努めること。
(3)今後も各製剤の適正な使用及び管理に努めること。

  
  

メーカーからの案内

エーザイ(サイレース販売元)、中外製薬(ロヒプノール販売元)からも以下の通り案内が出てています。
  
サイレース錠1mg/2mg 青色錠剤に関するお知らせ | エーザイの医療関係者向けサイト
医療従事者向け|中外製薬
  
  
ちなみに、ハルシオンも同じ理由で青く作られていますよね。

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