薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

ロゼックスゲル0.75%承認了承~日本初のがん性悪臭治療剤

勉強法で悩んでいる薬剤師の方へ

知識の身に付け方は2種類あります。

1つはすぐに活用できる知識。現在の業務の中で必要とされる知識です。身に付けたらすぐに活用することができるので仕事に活かすことができますし、忘れることもありません。

もう1つはすぐには活用できない知識です。身に付けてもすぐに使う知識ではないのないので、だんだんと記憶から薄れてしまいます。ただし、この知識こそが薬剤師としての基礎的な力になります。

普段の業務で使用しない知識を身に付けるのは記憶力を必要としますし、モチベーションを維持するのも大変です。そのため、習慣的に新しい知識を取り入れることを生活の一部にすることが大切になります。薄い知識でも重ねていくことで自然と少しずつ、自分の力として身についていきます。
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(ここからが記事本文になります)

2014年11月28日、薬食審医薬品第二部会でガルデルマが申請したロゼックスゲル0.75%(一般名:メトロニダゾール)の承認が了承されました。
日本で初めて「がん性皮膚潰瘍部位の殺菌、臭気の軽減」を効能・効果とする医薬品となります。

がん性悪臭

内臓がんの3〜4%では、皮膚転移を起こし、皮膚潰瘍を生じるケースがあります。
胃がん、乳がんよりの転移が比較的多く見られます。

皮膚転移創は浸出液が多く、嫌気性菌や壊死過程代謝産物により特異な臭気が発生する場合があります。
このようながん性悪臭は、患者自身の精神的苦痛はもちろんのこと、看病する家族や介護者への負担となり、双方のQOLを低下させてしまいます。

メトロニダゾールによるがん性悪臭治療

メトロニダゾールはグラム陽性嫌気性菌やグラム陰性嫌気性菌に対する抗菌作用を有します。
そのため、進行がんの皮膚潰瘍部で悪臭物質を産生する原因となる菌の繁殖を抑制し、悪臭を軽減することが可能です。
内服による治療も可能ですが、消化器系への負担を回避するため、皮膚外用薬が望ましいとされています。

メトロニダゾール外用剤による局所治療は世界保健機関(WHO)、英国、米国臨床腫瘍学会のガイドラインで推奨されています。
その中で、英国でのみ「がん性皮膚潰瘍に伴う悪臭」の適応症を持つ外用剤をガルデルマが販売しており、今回、それが日本で承認されようとしています。

ロゼックスゲル0.75%

これまで日本では、フラジール錠やフラジール膣錠を粉砕・溶解し、ワセリンや親水性軟膏などの基材と混合した院内製剤で対応していました。
ですが、より幅広い範囲での使用を可能とするため、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の推薦を受け、ガルデルマが開発を行いました。

効能・効果は「がん性皮膚潰瘍部位の殺菌、臭気の軽減」です。

ちなみに、ロゼックスゲルと同製剤のロゼックスジェル0.75%が64カ国で承認済みですが、そちらは「毛包虫等に起因するにきび治療、赤面症・酒さ等赤ら顔の治療」を効能・効果としています。


がんの皮膚転移、その痛みに加え、湿潤液や不快な臭いとなると、患者さんやその介護者が精神的に苦痛を感じることは想像に難しくないと思います。
いち早い承認、販売開始が望まれますね。

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