薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

大型ジェネリックの薬価収載間近!~2014年6月薬価収載予定の後発医薬品

勉強法で悩んでいる薬剤師の方へ

知識の身に付け方は2種類あります。

1つはすぐに活用できる知識。現在の業務の中で必要とされる知識です。身に付けたらすぐに活用することができるので仕事に活かすことができますし、忘れることもありません。

もう1つはすぐには活用できない知識です。身に付けてもすぐに使う知識ではないのないので、だんだんと記憶から薄れてしまいます。ただし、この知識こそが薬剤師としての基礎的な力になります。

普段の業務で使用しない知識を身に付けるのは記憶力を必要としますし、モチベーションを維持するのも大変です。そのため、習慣的に新しい知識を取り入れることを生活の一部にすることが大切になります。薄い知識でも重ねていくことで自然と少しずつ、自分の力として身についていきます。
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2014年2月14日に後発医薬品の製造承認がありました。
やはり、目玉となるのはディオバン(一般名:バルサルタン)、ブロプレス(一般名:カンデサルタン)、プレミネント(一般名:ロサルタン/ヒドロクロロチアジド)だと思います。
おそらく6月に薬価収載となるであろう後発医薬品のうち、気になるものについてまとめてみます。
新規後発医薬品となる成分を挙げると、カンデサルタン(ブロプレス)、ロサルタンカリウム/ヒドロクロロチアジド(プレミネント)、ゾレドロン酸(ゾメタ)があります。
え?バルサルタン(ディオバン)は新規じゃないの・・・?

バルサルタンの後発医薬品

バルサルタンの後発医薬品の製造承認を取得したのはなんと34社!
ディオバンの不正論文問題に悩むノバルティスとしては辛いところです。
ディオバンについては黒い疑惑のイメージがついてしまいましたが、ARBであるバルサルタン自体は悪くない!
ということで、ディオバンのポジションを奪うべく、34社が熾烈な争いを開始します。
間違いなく、ディオバンを使用せず、一般名処方、後発メーカー指定でバルサルタンを処方するケースが多くみられるのではないかと思います。

バルサルタンのAG(オーソライズドジェネリック)

実はバルサルタンの後発医薬品は今回が初めての承認ではありません。
ご存知の方も多いとは思いますが、昨年2013年8月15日、バルサルタンのオーソライズドジェネリックとして、バルサルタン錠「サンド」が承認されていました。
ノバルティスグループに属するサンドにオーソライズドジェネリックの権利を取得させた形です。
ただ、ディオバン問題があったため、ノバルティスとしては自粛せざるを得なかったのか、承認を取得したものの薬価収載されることはなかったというわけです。
おそらく、6月に薬価収載されるとは思いますが、原薬、添加物、製法、効能・効果や用法・用量が先発医薬品と同じであるAGとしてのアピールはあまりされていませんね。

ディオバンのジェネリック対策

実はディオバンはAG以前にもジェネリック対策を行っていました。
2012年8月には小児適応を取得。
2013年6月にはOD錠が薬価収載されています。

ちなみに、今回、子会社であるサンドと、何故か東和薬品の二社のみがOD錠を取得していますね。

プレミネントの後発医薬品ロサルヒド

ニューロタン(一般名:ロサルタン)とダイクロトライド(一般名:ヒドロクロロチアジド ※製造中止)の配合剤プレミネントの後発医薬品は31社が取得しました。
こちらもかなり熾烈な争いとなることが予想されます。
一般名+「メーカー名」で命名される後発医薬品ですが、ロサルタンカリウム/ヒドロクロロチアジド「メーカー名」では商品名として長すぎるということで、ロサルヒド「メーカー名」という名前が使用されることになりました。

プレミネントのジェネリック対策

今回承認されたのはロサルヒド配合錠LDです。
プレミネントは昨年末にHDの承認を取得しています。
ロサルタンカリウム 50mg/ヒドロクロロチアジド 12.5mgがプレミネントLD
ロサルタンカリウム 100mg/ヒドロクロロチアジド 12.5mgがプレミネントHD
HDは2014年4月8日に発売開始されましたが、タイミング的にジェネリック対策なんでしょうね・・・。

ブロプレスのAG

ブロプレス(一般名:カンデサルタン)の後発医薬品を1社のみが取得しています。
何故、1社?
そう、今回、製造承認を取得したのは武田薬品の子会社 あすか製薬です。
カンデサルタン錠「あすか」はブロプレスのオーソライズド・ジェネリックです。
ちなみに、オーソライズドジェネリックについては以前の記事でまとめています。
オーソライズドジェネリック - 薬剤師の脳みそ

カンデサルタン「あすか」は本当の意味でのAGとなる?

今まで日本でAGを取得したケースはあっても、そのメリットの一つである半年間の独占販売が可能となるように薬価収載・発売したケースがありません。

アレグラのAGであるフェキソフェナジン「SANIK」の場合は販売開始を早めることによるメリットとデメリットを検討した結果、他社に先駆けての発売は行われませんでした。
リバロのAGであるピタバスタチン錠「テイカ」は製造承認は取得しましたが、結局薬価収載は見送られました。
バルサルタン錠「サンド」は上に書いたとおりです・・・。

今回のカンデサルタン錠「あすか」もどうなるかは不透明・・・と思われていたのですが、どうやら6月に他社より半年ほど先駆けて薬価収載される方向のようです。

ブロプレスに関しては、ユニシア・エカードという配合剤も販売されていますし、その後継品となるアジルバ・ザクラスもあります。
ブロプレスのシェアがあすか製薬に奪われても、あすか製薬の医薬品は武田薬品を通じて販売されるということで一定の利益が確保されことから販売されるのではないかと予想されます。

オーソライズドジェネリックのメリットをフルに発揮する製品の登場で、シェアがどれくらい確保されるのか?
注目していたいと思います。

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