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薬剤師の脳みそ~薬局薬剤師の勉強ブログ~

調剤(保険)薬局の薬剤師が脳内で考えていることや仕事の中で得た知識をまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

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   ↓ そろそろ改定に向けて情報収集を行う時期ですね
【どうなる!? 2025年の薬局薬剤師】薬剤師が知っておくべき2018年度診療報酬・介護報酬ダブル改定

要指導医薬品の販売・授与〜どうなる?改正薬事法 その2

あっという間に四月になり、第一週も終わりましたね。
診療報酬•調剤報酬の改定もそのときが来れば何とかなるもの・・・ですよね?
ただ、一難去ってまた一難。
六月には改正薬事法 「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)の施行が控えています。
少し前の記事と重なりますが、改めて要指導医薬品の販売•授与についてまとめてみます。
要指導医薬品に関する過去記事はこちら
要指導医薬品〜どうなる?改正薬事法 その1 - 薬剤師の脳みそ


改正でもない限り、なかなか法律の条文を読むことはありません。
今回は要指導医薬品の販売•授与に必要なことを、どの条文を根拠にしているかまとめてみようと思います。

要指導医薬品の販売・授与を行う者

(要指導医薬品の販売に従事する者等)
医薬品医療機器等法 第三十六条の五(新設)
薬局開設者又は店舗販売業者は、厚生労働省令で定めるところにより、要指導医薬品につき、薬剤師に販売させ、又は授与させなければならない

販売・授与ともに薬剤師が行うこととされています。
他の一般用医薬品は販売•授与は薬剤師でなくても良い(一類は薬剤師の情報提供•指導、二類•三類は薬剤師または登録販売者による情報提供•指導が必要)ので、要指導医薬品の制限の厳しさがわかります。

要指導医薬品を販売できる相手

(要指導医薬品の販売に従事する者等)
医薬品医療機器等法 第三十六条の五(新設)
2 薬局開設者又は店舗販売業者は、要指導医薬品を使用しようとする者以外の者に対して、正当な理由なく、要指導医薬品を販売し、又は授与してはならない。ただし、薬剤師等に販売し、又は授与するときは、この限りでない。

要指導医薬品はその使用者本人以外への販売が禁止となっています。

要指導医薬品を使用者以外に販売できるケース

本人以外への販売を可能とする正当な理由は平成26年3月18日付けの薬食発0318第6号で通知されています。
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T140320I0020.pdf

使用者以外に要指導医薬品を購入できる職種

薬食発0318第6号
1.使用者本人への販売
(1)原則
要指導医薬品については、薬剤師、薬局開設者、医薬品の製造販売業者、製造業者若しくは販売業者、医師、歯科医師若しくは獣医師又は病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者(以下「薬剤師等」という。)が業務の用に供する目的で当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けようとする場合に販売(授与を含む。以下同じ。)する場合を除き、新法第36 条の5第2項の規定に基づき、要指導医薬品を使用しようとする者以外の者に対して、正当な理由なく、販売を行ってはならない。

薬剤師「等」とは、
 薬局開設者
 医薬品製造販売業者
 医薬品製造業者
 医薬品販売業者
 医師
 歯科医師獣医師
 病院開設者
 診療所開設者
 飼育動物診療施設開設者
と規定されています。
つまり、原則、要指導医薬品使用者本人とこれら職業の人以外には販売できません。
これらの職業の場合も業務に使用する場合となっています。

使用者本人•特定職種以外に要指導医薬品を購入できる正当な理由

薬食発0318第6号
1.使用者本人への販売
(2)正当な理由について
新法第36 条の5第2項に規定する正当な理由とは、次に掲げる場合によるものであり、この場合においては、要指導医薬品を使用しようとする者以外の者に対して販売を行っても差し支えない。
大規模災害時等において、本人が薬局又は店舗を訪れることができない場合であって、医師等の受診が困難、かつ、代替する医薬品が供給されない場合
医学、歯学、薬学、看護学等の教育・研究のために、教育・研究機関に対し、当該機関の行う教育・研究に必要な要指導医薬品を販売する場合
新法その他の法令に基づく試験検査のために、試験検査機関に対し、当該試験検査に必要な要指導医薬品を販売する場合
④医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の原材料とするために、これらの製造業者に対し、必要な要指導医薬品を販売する場合
⑤動物に使用するために、獣医療を受ける動物の飼育者に対し、獣医師が交付した指示書に基づき要指導医薬品を販売する場合
⑥その他①から⑤に準じる場合

正当な理由として認められているのは、
 大規模災害時
 医療系の教育•研究機関(教育•研究目的)
 試験検査機関(法令に基づく試験検査目的)
 医薬品•医薬部外品•化粧品•医療機器製造業者(原材料として)
 獣医師の指示書を持つ場合
となっています。

これらを見る限り、本人体調不良のための代理人は不可と言うこと。
特定販売不可の要指導医薬品は原則本人のみで代理人への販売も不可ということになりますね。

要指導医薬品の情報提供•指導

どのように情報提供を行えばいいのか?
薬学的知見に基づく指導とは何なのか?
一番興味深いのはここですよね。

(要指導医薬品に関する情報提供及び指導等)
医薬品医療機器等法 第三十六条の六(新設)
薬局開設者又は店舗販売業者は、要指導医薬品の適正な使用のため、要指導医薬品を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師に対面により厚生労働省令で定める事項を記載した書面(当該事項が電磁的記録に記録されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものを含む。)を用いて必要な情報を提供させ、及び必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければならない。ただし、薬剤師等に販売し、又は授与するときは、この限りでない。

薬剤師の、対面による、書面(電磁的記録の表示)による情報提供、ならびに薬学的知見に基づく指導。
要指導医薬品は対面販売のみとなっています。
一般用医薬品の中でも第一類よりも上の位置付けですから、薬剤師による情報提供は当然ですね。
今回より、書面のみでなく電磁的記録が認められているのと、情報提供だけでなく薬学的知見に基づく指導を行うよう定められています。

薬事法(医薬品医療機器等法)の詳細は薬事法施行規則に記載されています。
該当する部分を見てみましょう。

(要指導医薬品に係る情報提供及び指導の方法等)
薬事法施行規則 第百五十八条の十二(新設)
薬局開設者又は店舗販売業者は、法第三十六条の六第一項の規定による情報の提供及び指導を、次に掲げる方法により、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師に行わせなければならない。
一 当該薬局又は店舗内の情報の提供及び指導を行う場所(薬局等構造設備規則第一条第一項第十二号若しくは第二条第十一号に規定する情報を提供し、及び指導を行うための設備がある場所又は同令第一条第一項第五号若しくは第二条第五号に規定する医薬品を通常陳列し、若しくは交付する場所をいう。)において行わせること。
二 当該要指導医薬品の特性、用法、用量、使用上の注意、当該要指導医薬品との併用を避けるべき医薬品その他の当該要指導医薬品の適正な使用のために必要な情報を、当該要指導医薬品を購入し、若しくは譲り受けようとする者又は当該要指導医薬品を使用しようとする者の状況に応じて個別に提供させ、及び必要な指導を行わせること。
三 当該要指導医薬品の副作用その他の事由によるものと疑われる症状が発生した場合の対応について説明させること。
四 情報の提供及び指導を受けた者が当該情報の提供及び指導の内容を理解したこと並びに質問の有無について確認させること。
五 必要に応じて、当該要指導医薬品に代えて他の医薬品の使用を勧めさせること。
六 必要に応じて、医師又は歯科医師の診断を受けることを勧めさせること。
七 当該情報の提供及び指導を行つた薬剤師の氏名を伝えさせること。

要指導医薬品の情報提供・指導では以下の内容が求められています。
 薬剤師が投薬カウンターにおいて行う
 適正使用に必要な情報を使用者の状況に応じて個別に提供
 副作用と疑われる症状の対応
 使用者が情報提供・指導の内容を理解し、質問がないことを確認
 必要に応じて他の医薬品を勧めること
 必要に応じて医師・歯科医師の診断を勧めること
 情報提供・指導を行った薬剤師の氏名を伝えること

薬剤師が投薬カウンターで情報提供を行うのは現行法の第一類でも同様です。
それ以外の部分が詳細に規定されていますね。

情報提供の内容

情報提供において書面(電磁的記録)に記載する内容を見てみましょう。

(要指導医薬品に係る情報提供及び指導の方法等)
薬事法施行規則 第百五十八条の十二(新設)
2 法第三十六条の六第一項の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。
一 当該要指導医薬品の名称
二 当該要指導医薬品の有効成分の名称及びその分量
三 当該要指導医薬品の用法及び用量
四 当該要指導医薬品の効能又は効果
五 当該要指導医薬品に係る使用上の注意のうち、保健衛生上の危害の発生を防止するために必要な事項
六 その他当該要指導医薬品を販売し、又は授与する薬剤師がその適正な使用のために必要と判断する事項

これは現行法の第一類・第二類と同様ですね。

電磁的記録とは?

(要指導医薬品に係る情報提供及び指導の方法等)
薬事法施行規則 第百五十八条の十二(新設)
3 法第三十六条の六第一項の厚生労働省令で定める方法は、同項に規定する電磁的記録に記録された事項を紙面又は出力装置の映像面に表示する方法とする。

要はパソコンやタブレット端末を使用して書面の内容を表示させて説明してもいいですよということですね。

個別の情報提供•指導とは?

医薬品を使用する人の状況に応じた個別の情報提供•指導を行うため、事前の情報収集が求められています。

(要指導医薬品に関する情報提供及び指導等)
医薬品医療機器等法 第三十六条の六(新設)
2 薬局開設者又は店舗販売業者は、前項の規定による情報の提供及び指導を行わせるに当たつては、当該薬剤師に、あらかじめ、要指導医薬品を使用しようとする者の年齢、他の薬剤又は医薬品の使用の状況その他の厚生労働省令で定める事項を確認させなければならない。

年齢、併用薬、その他…。
法の条文では曖昧ですが、施行規則を見ると詳細がわかります。

(要指導医薬品に係る情報提供及び指導の方法等)
薬事法施行規則 第百五十八条の十二(新設)
4 法第三十六条の六第二項の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。
一 年齢
二 他の薬剤又は医薬品の使用の状況
三 性別
四 症状
五 前号の症状に関して医師又は歯科医師の診断を受けたか否かの別及び診断を受けたことがある場合にはその診断の内容
六 現にかかつている他の疾病がある場合は、その病名
七 妊娠しているか否かの別及び妊娠中である場合は妊娠週数
八 授乳しているか否かの別
九 当該要指導医薬品に係る購入、譲受け又は使用の経験の有無
十 調剤された薬剤又は医薬品の副作用その他の事由によると疑われる疾病にかかつたことがあるか否かの別並びにかかつたことがある場合はその症状、その時期、当該薬剤又は医薬品の名称、有効成分、服用した量及び服用の状況
十一 その他法第三十六条の六第一項の規定による情報の提供及び指導を行うために確認が必要な事項

年齢、併用薬、性別、症状、受診の有無(診断内容)、合併症、妊娠の有無(妊娠週)、授乳の有無、当該医薬品の使用経験、副作用歴(症状、時期、薬品名、成分、服用量、服用状況)、その他必要な情報
これら全てが要指導医薬品の情報提供•指導に必要な情報となります。
これって、お薬手帳への記載、後発医薬品の変更、残薬確認がないだけで、処方箋調剤における薬剤服用歴管理指導料(薬歴管理料)の算定要件と何ら変わりがないですよね?
そうです。

今回の薬事法•薬剤師法の改正のポイントはここです。
今回の改正では、薬歴管理料の算定の有無に関わらず、保険調剤かどうかに関わらず、薬剤師による医薬品の販売•授与においては情報提供•指導が行なわれなければならないということが明記されています。
また、別の記事にもまとめますが、他の医薬品についても同様です。

当然と言えば当然の内容です。
医薬品を安全に、適正に使用してもらうためには、患者の状況を確認した上での情報提供•指導が必要なのは当たり前です。

何故、今回、これが明記されたのか?
ここには厚生労働省の医薬品適正使用、国民の安全を守る強い意思が見えます。
薬剤師に対しては…激励でしょうか?それとも…。
ここまで記載しないとしてくれないのか?残念ながら、そんな風にも見えてしまいます。

現行法における第一類販売では、対面による情報提供が適切に行なわれていないケースがあることが問題とされました。
そのことを重く受け止め、今回の改正と向き合う必要があると思います。
法令を遵守することは当たり前です。
遵守した上で、国民の理解を得ること、つまりそれだけの成果が求められていると思っています。

要指導医薬品に関する相談対応

(要指導医薬品に関する情報提供及び指導等)
医薬品医療機器等法 第三十六条の六(新設)
4 薬局開設者又は店舗販売業者は、要指導医薬品の適正な使用のため、その薬局若しくは店舗において要指導医薬品を購入し、若しくは譲り受けようとする者又はその薬局若しくは店舗において要指導医薬品を購入し、若しくは譲り受けた者若しくはこれらの者によつて購入され、若しくは譲り受けられた要指導医薬品を使用する者から相談があつた場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師に、必要な情報を提供させ、又は必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければならない

購入者、購入予定者からの相談応需。
これも当然のことですよね。
こういう部分の対応の質で、薬剤師、薬局は評価されていくべきだとも思います。

この内容についても施行規則に詳しく記載されています。

薬事法施行規則 第百五十九条(新設)
薬局開設者又は店舗販売業者は、法第三十六条の六第四項の規定による情報の提供又は指導を、次に掲げる方法により、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師に行わせなければならない。
一 当該要指導医薬品の使用に当たり保健衛生上の危害の発生を防止するために必要な事項について説明を行わせること。
二 当該要指導医薬品の特性、用法、用量、使用上の注意、当該要指導医薬品との併用を避けるべき医薬品その他の当該要指導医薬品の適正な使用のために必要な情報を、その薬局若しくは店舗において当該要指導医薬品を購入し、若しくは譲り受けようとする者又はその薬局若しくは店舗において当該要指導医薬品を購入し、若しくは譲り受けた者若しくはこれらの者によつて購入され、若しくは譲り受けられた当該要指導医薬品を使用する者の状況に応じて個別に提供させ、又は必要な指導を行わせること。
三 必要に応じて、当該要指導医薬品に代えて他の医薬品の使用を勧めさせること。
四 必要に応じて、医師又は歯科医師の診断を受けることを勧めさせること。
五 当該情報の提供又は指導を行つた薬剤師の氏名を伝えさせること。

相談を受けた場合は、「その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師」が情報提供•指導を行う………ってことは、チェーン薬局などの場合、相談窓口として共通の電話番号を用意するのはダメで、各薬局で対応しなければならないってことになりますよね?
ここの解釈はちょっと気になります。

相談時には、医薬品の特性、用法、用量、使用上の注意、併用を避けるべき医薬品、その他適正使用に必要な情報を状況に応じて提供。
こういったことをちゃんと回答しなさいよってことだと思うんですが、こういうことごできていない薬局があったってことでしょうか………?
深い意味はない?
考えすぎるとへこみますね。

必要に応じて、他の医薬品の使用、受診を勧めるのは当然ですね。
相談においても、販売•授与と同様に、担当した薬剤師の氏名を伝えることが求められています。

要指導医薬品の販売制限

(要指導医薬品に関する情報提供及び指導等)
医薬品医療機器等法 第三十六条の六(新設)
3 薬局開設者又は店舗販売業者は、第一項本文に規定する場合において、同項の規定による情報の提供又は指導ができないとき、その他要指導医薬品の適正な使用を確保することができないと認められるときは、要指導医薬品を販売し、又は授与してはならない

情報提供•指導を行うことができない場合、適切使用を確保できないときは販売•授与が禁止とされています。
販売•授与の権利が薬剤師にある………とも言えますが、薬剤師に販売•授与に関する責任があると言うことですね。

(要指導医薬品の販売等)
薬事法施行規則 第百五十八条の十一(新設)
薬局開設者又は店舗販売業者は、法第三十六条の五第一項の規定により、要指導医薬品につき、次に掲げる方法により、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師に販売させ、又は授与させなければならない
一 当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が、当該要指導医薬品を使用しようとする者であることを確認させること。この場合において、当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が、当該要指導医薬品を使用しようとする者でない場合は、当該者が法第三十六条の五第二項の薬剤師等である場合を除き、同項の正当な理由の有無を確認させること。
二 当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者及び当該要指導医薬品を使用しようとする者の他の薬局開設者又は店舗販売業者からの当該要指導医薬品の購入又は譲受けの状況を確認させること。
三 前号の規定により確認した事項を勘案し、適正な使用のために必要と認められる数量に限り、販売し、又は授与させること。
四 法第三十六条の六第一項の規定による情報の提供及び指導を受けた者が当該情報の提供及び指導の内容を理解したこと並びに質問がないことを確認した後に、販売し、又は授与させること。
五 当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者から相談があつた場合には、法第三十六条の六第四項の規定による情報の提供又は指導を行つた後に、当該要指導医薬品を販売し、又は授与させること。
六 当該要指導医薬品を販売し、又は授与した薬剤師の氏名、当該薬局又は店舗の名称及び当該薬局又は店舗の電話番号その他連絡先を、当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者に伝えさせること。

施行規則でも薬剤師による販売・授与の方法がまとめられています。
正当な理由がない限り使用者本人以外に販売、譲渡できない。
他の薬局での購入・譲受状況を確認し、必要な量のみの販売を行うこと。
情報提供・指導を理解したことを確認した後に販売すること。
相談があった場合には情報提供・指導を行った後に販売すること。
販売・授与した薬剤師の氏名・薬局名・電話番号を伝えること。

必要な量の販売については通知で詳しく述べられています。

薬食発0318第6号
2.留意事項
(1)販売数量の限定
要指導医薬品を使用しようとする者以外の者に販売する場合には、その適正な使用のため、改正省令による改正後の薬事法施行規則(昭和36 年厚生省令第1号。以下「新施行規則」という。)第158 条の11 の規定により、当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者及び当該要指導医薬品を使用しようとする者の他の薬局開設者からの当該要指導医薬品の購入又は譲受けの状況を確認した上で、適正な使用のために必要と認められる数量(原則として一人包装単位(一箱、一瓶等))に限って販売しなければならない。

原則として、一箱、一瓶に限って販売・・・ということですから、他の薬局で購入している場合は、基本的には販売できないということになりますね。

要指導医薬品の販売記録

改正前

(医薬品の譲受け及び譲渡に関する記録)
第十四条
2 薬局開設者は、前項の書面を、記載の日から三年間、保存しなければならない。

改正前は譲受・譲渡に関する書面の記録・保存のみで、販売に関しての記録は不要でした。

改正後

(医薬品の譲受け及び譲渡に関する記録)
第十四条
2 薬局開設者は、薬局医薬品、要指導医薬品又は第一類医薬品(以下この項において「薬局医薬品等」という。)を販売し、又は授与したときは、次に掲げる事項を書面に記載しなければならない。
一 品名
二 数量
三 販売又は授与の日時
四 販売し、又は授与した薬剤師の氏名並びに法第三十六条の四第一項若しくは第三十六条の六第一項の規定による情報の提供及び指導又は法第三十六条の十第一項の規定による情報の提供を行つた薬剤師の氏名
五 薬局医薬品等を購入し、又は譲り受けようとする者が、法第三十六条の四第一項若しくは第三十六条の六第一項の規定による情報の提供及び指導の内容又は法第三十六条の十第一項の規定による情報の提供の内容を理解したことの確認の結果

改正後は、品名・数量・販売日・薬剤師の氏名・情報提供の理解の有無を記録する必要があります。

(医薬品の譲受け及び譲渡に関する記録)
第十四条
3 薬局開設者は、第一項の書面を記載の日から三年間、前項の書面を記載の日から二年間、保存しなければならない。

譲受・譲渡に関する記録が三年間保管なのは変更なしで、販売に関する記録は二年間保存となっています。

(医薬品の譲受け及び譲渡に関する記録)
第十四条
5 薬局開設者は、医薬品を販売し、又は授与したときは、当該医薬品を購入し、又は譲り受けた者の連絡先を書面に記載し、これを保存するよう努めなければならない。

努力義務として、購入者の連絡先の記載が求められています。

以上のことは通知でも留意事項として記載されています。

薬食発0318第6号
2.留意事項
(2)販売記録の作成
要指導医薬品を販売した場合は、新施行規則第14 条第2項又は第146 条第2項の規定により、品名、数量、販売の日時等を書面に記載し、2年間保存しなければならない。
また、新施行規則第14 条第5項又は新施行規則第146 条第5項の規定により、当該要指導医薬品を購入し、又は譲り受けた者の連絡先を書面に記載し、これを保存するよう努めなければならない。


いかがでしょうか?
とりあえず駆け足でまとめてみました。
どのように対応するかも大事ですが、法律の文章を見ると、求められていることが見えてくると思います。
時にとことん、法律を噛み砕くのもいい勉強になりますね。

繰り返しになりますが、今回の改正では、すべての医薬品で薬剤師による「薬学的知見に基づく指導」が追加されていることが目玉だと思います。
情報提供だけでなく、指導を行うのが薬剤師の業務と法的に定められることはとても大きいことだと思います。
これを後押しとして進んでいけるように努力していきたいですね。