薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

ロイケリンとイムラン

勉強法で悩んでいる薬剤師の方へ

知識の身に付け方は2種類あります。

1つはすぐに活用できる知識。現在の業務の中で必要とされる知識です。身に付けたらすぐに活用することができるので仕事に活かすことができますし、忘れることもありません。

もう1つはすぐには活用できない知識です。身に付けてもすぐに使う知識ではないのないので、だんだんと記憶から薄れてしまいます。ただし、この知識こそが薬剤師としての基礎的な力になります。

普段の業務で使用しない知識を身に付けるのは記憶力を必要としますし、モチベーションを維持するのも大変です。そのため、習慣的に新しい知識を取り入れることを生活の一部にすることが大切になります。薄い知識でも重ねていくことで自然と少しずつ、自分の力として身についていきます。
そこで当サイトではm3.com薬剤師会員登録をオススメしています。

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潰瘍性大腸炎でイムラン(アザニン、一般名:アザチオプリン)を使用していた患者さんですが、どうも効果不十分な様子でした。
次、来局したときの処方はロイケリン散10%(一般名:メルカプトプリン)。
色々疑問があります。
まず、ロイケリン散の適応は?
添付文書を見ると、効能・効果は「下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解 急性白血病、慢性骨髄性白血病」。
アザニン、イムランは「2.ステロイド依存性のクローン病の緩解導入及び緩解維持並びにステロイド依存性の潰瘍性大腸炎の緩解維持」があるので問題なかったのですが、ロイケリンは適応外での使用ということになります。

もう一つの疑問。
それはアザチオプリンとメルカプトプリンの違い。
というか、アザチオプリンはメルカプトプリンのプロドラッグです。
メルカプトプリンはプリンヌクレオチドの合成を阻害することで、DNA合成を抑制します。
結果、細胞分裂が活発な炎症細胞周辺の免疫系を抑制することが可能となります。
なぜ、わざわざアザチオプリンをメルカプトプリンに変更したのか?

結論から言うと、イムラン、アザニンとロイケリン、どちらも潰瘍性大腸炎に使用することがあります。
イムラン、アザニンでは効果が不十分だったり副作用が出る場合でも、ロイケリンでは問題ないというケースがあります。

イムラン、アザニンはプロドラッグにすることで、体の中で徐々にメルカプトプリンに変換され、穏やかに効果を発揮しますが、ロイケリンはダイレクトに活性型として体内に入るので素早く強く効果を発揮するイメージですから効果に差があるのは当然かもしれません。

また、ロイケリンは散剤のみなので、用量調節が容易というのもメリットですね。

薬価ですがアザニン、イムランが153.1なので通常用量(50~100mg)では153円~306円となります。
ロイケリン散は79.2なので通常用量(100mgとする)では79.2円と安価なのもメリットかもしれません。

アザニン、イムランとロイケリンの関係はペンタサ、アサコールとサラゾピリンの関係に似ているのかもしれませんね。

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