薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

腎不全・透析患者のインフルエンザ治療と予防

勉強法で悩んでいる薬剤師の方へ

知識の身に付け方は2種類あります。

1つはすぐに活用できる知識。現在の業務の中で必要とされる知識です。身に付けたらすぐに活用することができるので仕事に活かすことができますし、忘れることもありません。

もう1つはすぐには活用できない知識です。身に付けてもすぐに使う知識ではないのないので、だんだんと記憶から薄れてしまいます。ただし、この知識こそが薬剤師としての基礎的な力になります。

普段の業務で使用しない知識を身に付けるのは記憶力を必要としますし、モチベーションを維持するのも大変です。そのため、習慣的に新しい知識を取り入れることを生活の一部にすることが大切になります。薄い知識でも重ねていくことで自然と少しずつ、自分の力として身についていきます。
そこで当サイトではm3.com薬剤師会員登録をオススメしています。

内容をしっかり理解するだけの時間が取れない時でも、メルマガや記事を見て、単語や言葉を目にするだけでも知識の引き出しは少しずつでも確実に増えていきます。多くのサイトに登録したり、書籍を読もうとして続かなくなるより、まずは1つを継続することから初めてみることをおすすめします。登録となると不安に感じる方もいるかもしれませんが、医療関係者であれば誰しも耳にしたことがある!というくらいの有名なサイトで、薬剤師以外にも医師や看護師も多く登録しているサイトなので安心して利用できますね。

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(ここからが記事本文になります)

今年はインフルエンザが大流行ですね。
ご高齢の患者さんが多い当薬局ではインフルエンザ治療薬の予防投与も多いです。
現在予防投与が可能なのはオセルタミビル(商品名:タミフル)とザナミビル(商品名:リレンザ)のみですが、
ラニナミビル(商品名:イナビル)も申請を行っているようで来シーズンにはここに加わっているのだと思います。
共に暮らす奥さんがインフルエンザになってしまった80代の患者さん。
処方されたのは、
タミフル75mg 1C 1×A 10日分
奥さんがご主人の薬も持って帰ることになったのですが詳しく話を聞いてみると透析中とのこと。
オセルタミビルは腎排泄ですね。
ザナミビルを使いたいところですが、高齢&奥さんも体調悪く説明が困難な状況。
勉強不足で透析患者へのオセルタミビル使用量は知らなかったので色々調べた結果、
タミフル75mg 1C 1日分(必要に応じて5日後に再投与)
ということでした。

透析患者においては腎機能が低下しているので一回の服用で十分血中濃度が維持されます。
オセルタミビルは透析により血中から除去されますが一回の透析後も十分な血中濃度が維持されるようです。
詳しくは日本透析医学会のホームページに掲載されています。
http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/07_manual/doc/20081208_influenza_slide_show.pdf

ちなみに、腎不全時なども含めた投与量は以下の通りです。
「インフルエンザ治療」
・オセルタミビル
Ccr>30 75mg 2C 2× 5日間、30≧Ccr>10 75mg 1C 1× 5日間、透析時 75mg 1C 1× 1回のみ
・ザナミビル
腎機能に関わらず 10mg 1回2ブリスター 1日2回 5日間
・ラニナミビル
腎機能に関わらず 40mg 2キット 1回のみ
「インフルエンザ予防」
・オセルタミビル
Ccr>30 75mg 1C 1× 10日間、30≧Ccr>10 75mg 1C 1× 隔日、透析時 75mg 1C 1× 1回のみ(必要に応じて5日ごと)
・ザナミビル
腎機能に関わらず 10mg 1回2ブリスター 1日1回 10日間

薬局なのでペラミビル(商品名:ラピアクタ点滴静注)にはなかなかお目にかからないのですが、
施設などではいいんじゃないかと思っていました。
でも、調べてみると腎機能で使い分けがあるので、検査値がしっかり管理できていないと難しいのかな?
どうなんでしょう?

written by iHatenaSync

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