薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

このブログは薬局で働く薬剤師を中心とした医療従事者の方を対象に作成しています。一般の方が閲覧した際に誤解を招くことのないように配慮しているつもりですが、医療従事者の方へ伝えることを最優先としています。何卒、ご理解ください。   

collagenous colitis

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「ランソプラゾールいくと下痢になることがあるよな?」
4年くらい前でしょうか?Drから急に言われました。
当時は何のことかさっぱりわからず、
「そうですか?そんなにいますかね?」
と回答し、その話はそのまま終わってしまいました。
  
※副作用に関する記載を中心とした記事ですが、あくまでも医療従事者を対象とした記事です。副作用の追加=危険な薬剤というわけではないのがほとんどです。服用に際して自己判断を行わず医療従事者の指示にしたがってください。
  
  

f:id:pkoudai:20190828004358p:plain
  
  
ランソプラゾールで下痢と言えば、collagenous colitisをはじめとするmicroscopic colitis(顕微鏡的大腸炎)ですよね。
今回、エソメプラゾール(商品名:ネキシウム)とオメプラゾールにも、
「顕微鏡的大腸炎(collagenous colitis、lymphocytic colitis)」が副作用として追加されました。

collagenous colitisの主症状は水様性下痢。
ひどい場合は腹痛、体重減少、下血などを伴うこともあり。
従来、内視鏡などの画像診断では異常を認めないことが特徴とされてきたが、近年では、縦走潰瘍などの内視鏡的異常所見が見られることが報告されている。
確定診断には大腸粘膜からの内視鏡的生検が必要で、上皮直下のcollagen bandの肥厚が特徴。
これが名前の由来となっている。

同様の症状で、大腸生検にてcollagen bandを欠き、粘膜上皮にリンパ球の増加を認める場合はLymphocytic colitisとなる。
collagenous colitisとLymphocytic colitisを合わせて、microscopic colitisと呼んでます。

要はPPIで下痢が続くようならこれを疑えということですね。
今まではランソプラゾールでしか発生しないものだと思っていたのですが・・・。
ラベプラゾールはどうなんでしょう?
今のところ報告はなし?

ただまあ、海外で最も売れているPPIであるエソメプラゾールでやっと報告されたくらいですから、ランソプラゾールで圧倒的に発生しやすいことには変わりないでしょう。
ランソプラゾールでしか起こっていないのであれば、その構造に起因する原因なのかなと思っていましたが、エソメプラゾール、オメプラゾールで起こるのであれば、プロトンポンプやpHの影響も考えられるのでしょうか?

PPIは効果もいいし、最近は保険的にも使いやすくなってきたので、使用量が増えていると思うんですよねー。
となると、collagenous colitisも増えてくる。
ここのところはしっかり頭に入れておかなきゃいかんですよね。

参考URL①:http://www.pariet.jp/alimentary/vol56/no576/sp10-01.html
参考URL②:http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201108/520963.html

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