薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

5種類の副作用追記 SGLT阻害薬によるフルニエ壊疽など〜令和元年5月9日 添付文書改訂指示

令和1年5月9日、厚生労働省医薬・生活衛生局は、新たな副作用が確認された医薬品について、添付文書の使用上の注意を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知しました。
今回は大きく分けて5つの副作用について、それぞれ添付文書の改訂指示が出されています。

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タリージェ®︎錠が発売

2019年4月15日、第一三共はタリージェ錠の販売を開始しました。
リリカカプセル/OD錠(成分名:プレガバリン)と同じく電位依存性カルシウムチャネルα2δサブユニットリガンドとして作用することで神経障害性疼痛の症状を和らげます。
ただし、リリカが神経障害性疼痛の適応を有し、中枢性・末梢性のいずれに対しても使用できるのに対して、タリージェは末梢性神経障害性疼痛に対する適応しか持っていないため、中枢性のものに対しては保険上使用することができないので注意が必要です。
発売に際して、使用上の注意の解説が更新されているのでその内容と合わせて改めてまとめてみようと思います。

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ビクタルビ®︎配合錠が発売

2019年4月8日、ギリアド・サイエンシズはビクタルビ配合錠を販売開始しました。
ビクタルビ配合錠はビクテグラビルナトリウム/エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミドフマル酸の3剤からなる抗HIV配合剤で、2019年4月3日に緊急薬価収載されたばかりです。
昨年まで、ギリアド・サイエンシズの抗HIV薬については鳥居薬品が販売していましたが、昨年末にライセンス契約が解消されています。
そういうことで、ビクタルビ配合錠はHIV領域でギリアドが初めて自ら製造販売を行う薬剤になります。

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薬局事務員による一部の調剤行為(ピッキング業務など)を認める通知を読み解きます。

2019年4月2日付でびっくりする内容の通知が公開されました。
厚生労働省の薬局・薬剤師に関する情報のページの一番下です。
調剤業務のあり方について(薬生総発 0402第1号 平成31年4月2日)
読んでみればわかりますが、薬局事務員によるいわゆるピッキング行為を認めるという内容です。
これまでもグレーゾーンと言われていた部分ですが、ここに来てなぜか急に認めらることになりました。

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原則禁忌から禁忌に移行される項目について〜2019年3月28日 添付文書改訂指示

2019年3月28日、厚生労働省医薬・生活衛生局は、現在の添付文書において「原則禁忌」とされている事項のうち、「禁忌」に移行することが適当と判断されたものについて、該当する医薬品の添付文書を改訂するように通知しました。
これは平成31年4月1日から施行された「医療用医薬品の添付文書等の記載要領について」(平成29年6月8日付け薬生発0608 第1号厚生労働省医薬・生活衛生局長通知)を踏まえた措置です。

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2019年3月26日に製造承認を取得した新医薬品と再生医療等製品についてのレビュー

平成31年3月26日、厚生労働省は20製品33品目を承認しました。
今回の記事では、新たに発売される19種類の医薬品(再生医療等製品を含む)について一気にレビューします。
注目しておきたいのは、何と言っても国内初のCAR-T細胞療法であるキムリア。
そして、国内初の遺伝子治療薬コラテジェンです。
また、塩野義製薬のAD/HD治療薬ビバンセもようやく承認されましたが、かなり厳しい流通管理制限となりそうです。
配合剤としては、新規成分を含むHIV治療薬ビクタルビ配合錠や、クレストールとゼチーアの合剤ロスーゼット配合錠、ICS/LAMA/LABA配合吸入薬テリルジーエリプタが承認されています。
問題がなければどの薬剤も5月には薬価収載されそうですが、HIV治療薬であるビクタルビについては4月3日に緊急薬価収載となることが決定しています。

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ビムパット®点滴静注が発売

2019年3月25日、ビムパット®の新剤形、ビムパット点滴静注200mgが発売されました。
これでビムパットは錠剤(ビムパット錠50mg・100mg)、DS(ビムパットドライシロップ10%、2019年3月11日に発売されたばかり)、点滴静注と3つの剤形を持つようになります。
ただし、今回発売されたビムパット点滴静注は他の剤形と単純に使い分けるものではなく、あくまでも、「発作などで一時的に服用が難しくなった場合」に使用されるものです。

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ボノプラザン・クエチアピンによる重篤な皮膚障害などが追記〜平成31年3月19日 添付文書改訂指示

平成31年3月19日、厚生労働省医薬・生活衛生局は、新たな副作用が確認された医薬品について、添付文書の使用上の注意を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知しました。
今回は5つの成分に対して改訂指示が出されています。

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リウマトレックスとフォリアミン〜特殊な投与方法の理由は?(H31.3.19修正)

メトトレキサート(リウマトレックス®︎など)を服用している患者さんには、必ずではないですが、かなりの確率で葉酸(フォリアミン®︎)が一緒に処方されています。
葉酸を併用するのは副作用を抑制するためです。
じゃあ、なぜ一日だけ?
当たり前のように併用されている組み合わせですが、考えてみると不思議なことがいっぱいです。
(2014年1月11日の記事でしたが、加筆修正を行いました)

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ビラノア錠〜眠気は少なく効果はしっかり!の第二世代抗ヒスタミン薬(H31.3.15更新)

この記事では第二世代抗ヒスタミン薬(ヒスタミンH1受容体拮抗薬)のビラノア錠についてまとめます。
平成28年9月9日の厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会で承認了承、9月28日には正式に承認されました。
平成28年11月18日に薬価収載、同日から販売開始されています。
(元々は2016年10月12日に作成した記事ですが修正を行っています。)

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スローケーの販売中止〜カリウム製剤の切り替えについて考える

徐放性カリウム製剤であるスローケー錠が販売中止になりました。
販売中止のご案内(ノバルティスファーマ)
販売中止の時期は2019年1月以降で在庫がなくなり次第ってことでしたが、2019年4月で在庫がなくなったようです。
スローケー唯一の後発医薬品のケーサプライ錠600mgに切り替えたいところですが、注文が殺到した結果、出荷調整となっています。
スローケーの経過措置は2020年3月末なので、それまでに採用を検討できるように代替品などについてまとめておきます。

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セリンクロ錠〜日本初の飲酒量低減薬

今回はアルコール依存症治療薬セリンクロ錠(成分名:ナルメフェン塩酸塩水和物)についてまとめます。
セリンクロがこれまでの薬剤と大きく異なるのは、断酒補助薬ではなく飲酒量の低減を目的とする薬剤という点で、日本で初めての飲酒量低減薬になります。
平成31年1月8日付で製造承認取得、同年2月26日に薬価収載(薬価:296.40円/錠)、平成31年3月5日に販売開始されています。
ですが、非常に厳しい制限がかかってしまっており、使用したいけど使用できないという施設も少なくないのではないでしょうか?

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タウリン散 98%「大正」に「ミトコンドリア病(MELAS)の発作抑制」の適応追加

平成31年2月21日、効能・効果の追加などの承認が行われました。
その中で、特に注目を集めているのが、指定難病であるミトコンドリア病MELASに対する初の治療薬となるタウリン散98 %「大正」です。
リポビタンDのCM(タウリン1,00mg配合!)で日本人なら一度は耳にしたことのあるタウリンが難病に効果を発揮するということで、今回の適応追加が広く話題になっていますね。
(タウリン散98%「大正」は1987年12月から医療用医薬品として販売されています。)

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タミフル・ゾフルーザに出血関連の追記〜平成31年3月1日 添付文書改訂指示

平成31年3月1日、厚生労働省医薬・生活衛生局は、新たな副作用が確認された内服 抗インフルエンザ薬 2成分にについて、添付文書の使用上の注意を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知しました。
今回の改訂の対象になるのは、

  • タミフルカプセル75/ドライシロップ3%
  • オセルタミビルカプセル75mg「サワイ」/DS3%「サワイ」
  • ゾフルーザ錠10mg/20mg/顆粒2%分包

の3製品です。
それぞれの改訂内容は全く同じで出血に関する内容となっています。

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