薬剤師の脳みそ

調剤(保険)薬局の薬剤師が日々の仕事の中で得た知識や新薬についての勉強、問題を解決する際に脳内で考えていることについてまとめるblogです。できるだけ実用的に、わかりやすく、実際の仕事に活用できるような情報になるよう心がけていきます。基本的に薬剤師または医療従事者の方を対象としています。

このブログは薬局で働く薬剤師を中心とした医療従事者の方を対象に作成しています。
一般の方が閲覧した際に誤解を招くことのないように配慮しているつもりですが、医療従事者の方へ伝えることを最優先としています。
2020年11月からURLが変更となりました。(新URL https://yakuzaishi.love)
  

コデイン・ジヒドロコデイン・トラマドールの小児使用制限〜平成29年7月4日添付文書改訂指示②

平成29年7月4日、厚生労働省医薬・生活衛生局は、新たな副作用が確認された医薬品について、添付文書の使用上の注意を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知しました。
今回は特に注目されたコデインリン酸塩含有製剤並びにジヒドロコデインリン酸塩含有製剤及びトラマドール塩酸塩含有製剤の小児への投与についてまとめます。

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ロキソニン外用剤によるショック・アナフィラキシー、オプジーボによる硬化性胆管炎など〜平成29年7月4日添付文書改訂指示①

平成29年7月4日、厚生労働省医薬・生活衛生局は、新たな副作用が確認された医薬品について、添付文書の使用上の注意を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知しました。
今回注目されたのはコデインリン酸塩含有製剤並びにジヒドロコデインリン酸塩含有製剤及びトラマドール塩酸塩含有製剤の小児への投与についてです。
ですが、それ以外にも、ロキソニン外用剤によるショック・アナフィラキシー、オプジーボによる硬化性胆管炎などの追記があります。
今回は、コデイン・トラマドール以外の改訂内容についてまとめてみます。
  
※副作用に関する記載を中心とした記事ですが、あくまでも医療従事者を対象とした記事です。副作用の追加=危険な薬剤というわけではないのがほとんどです。服用に際して自己判断を行わず医療従事者の指示にしたがってください。

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アリピプラゾール・オルメサルタン・テルミサルタン・テラムロ・テルチア・ロスバスタチンなど〜H29年6月16日薬価追補収載品目

平成29年6月16日、厚生労働省は83成分438品目の薬価追補収載を告示しました。
今回、最も販売会社が多いのはエビリファイのジェネリック、アリピプラゾールです。
その他、目玉として、オルメテック・ミカルディス・ミカムロ・ミコンビ・クレストールのAGが登場します。
他にもジェノゲストやティーエスワンOD錠のAG、セイブルやザラカムのジェネリックも登場します。
(平成29年6月時点での情報です)

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カナリア配合錠の承認了承〜国内初のDPP-4阻害薬/SGLT2阻害薬配合剤

平成29年6月9日、厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会が開催され、新薬6製品の承認が了承されました。
今回は、その中からカナリア配合錠についてまとめます。
カナリア配合錠は国内では初となるDPP-4阻害剤とSGLT2阻害剤の配合剤です。
さあ、何と何の合剤かわかりますか?
ちなみに、成分はテネリグリプチン臭化水素酸塩水和物/カナグリフロジン水和物テネリグリプチン。
この組み合わせの配合剤は世界初になります。

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添付文書が変わる〜新しい添付文書の記載要領(2019年4月適用)

平成29年6月8日、厚生労働省はかねてより話題になっていた医療用医薬品の添付文書の記載要領についての通知を発出しました。
適用開始は平成31年4月1日からで、経過措置期間は5年間(平成36年3月31日まで)です。
なので、すでに販売されているものも平成36年4月1日には新形式に置き換わるということですね。
「原則禁忌」「慎重投与」が廃止され、「特定の背景を有する患者に関する注意」という項目が加わるなど、曖昧な部分が排除され、より明確にわかりやすいものに変更となります。

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ハーボニー配合錠の自主回収〜平成29年6月8日

平成29年6月8日、C型肝炎治療薬ハーボニー配合錠(成分名:レジパスビル/ソホスブビル配合錠)の自主回収が発表されました。
レジパスビルの含量が承認の範囲をわずかに上回っていることによる回収のようです。
服用による健康被害の可能性は極めて低いのではないかと思いますが、薬剤の金額等を考えると大きな自主回収になりそうですね。
服用中の方へ「今回の件により健康被害が生じる可能性は極めて少ないものと考えられています。決して自己判断で服用を中止せず、不安な場合は処方元の医師や薬剤師に相談するようにしてください。」

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アニュイティエリプタの特徴・作用機序・副作用〜添付文書を読み解く【ICS】【4剤目のエリプタ製剤】

今回は発売直前のアニュイティ®エリプタ®についてまとめてみようと思います。
タイトルにも書いてある通り、吸入デバイスにエリプタを用いる4番目の薬剤で、アニュイティは1日1回吸入のICS(吸入ステロイド薬:Inhaled CorticoSteroid)になります。
平成29年3月30日にの製造承認を取得、5月31日に薬価収載されました。
平成29年6月15日に販売開始される予定です。

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認知症治療薬の少量投与と一般名処方の銘柄名併記(疑義解釈その11)

平成29年5月26日に疑義解釈その11が公開されています。
今回は認知症治療薬の少量投与や一般名処方への銘柄併記についてなど、薬局に深く関わる内容があったのでまとめてみようと思います。

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ラニラピッド®︎錠0.1mgが出荷停止に(2019年6月27日修正)

2017年5月16日、中外製薬は強心配糖体製剤であるラニラピッド®︎錠0.1mg(成分名:メチルジゴキシン)が出荷停止となることを発表しました。
代替薬には、別規格のラニラピッド®︎錠0.05mgが案内されています。

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プラリア中止後の多発性椎体骨折、キイトルーダの心筋炎など〜平成29年4月20日添付文書改訂指示

平成29年4月20日、厚生労働省医薬・生活衛生局は、新たな副作用が確認された医薬品について、添付文書の使用上の注意を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知しました。
アタラックス・アタラックスPによる急性汎発性発疹性膿疱症、ゼルボラフによる急性腎障害が追記されます。
  
※副作用に関する記載を中心とした記事ですが、あくまでも医療従事者を対象とした記事です。副作用の追加=危険な薬剤というわけではないのがほとんどです。服用に際して自己判断を行わず医療従事者の指示にしたがってください。

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ニポラジンシロップとゼスランシロップの自主回収〜平成29年4月14日

平成29年4月14日、ニポラジン小児用シロップとゼスラン小児用シロップ(成分名:メキタジン)の自主回収が発表されました。
ゼスラン小児用シロップの安定性モニタリングの純度試験で類縁物質(メキタジンの主代謝物)が規格上限に近いものが発見されたことが原因です。
まだ、原因は不明のようですが、特定の原料を使用したゼスラン®︎小児用シロップとニポラジン®︎小児用シロップが回収の対象となっています。

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リンデロンVクリームの自主回収〜平成29年4月13日

平成29年4月13日、リンデロンVクリーム(成分名:ベタメタゾン吉草酸エステルの自主回収が発表されました。

長期安定性試験においてpHが承認範囲外となってしまったためですが、該当するロットの出荷時期が2014年だったので多くの薬局(ある程度使用している)では問題はないのではないでしょうか?

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エピペン®注射液0.3mgの自主回収〜平成29年3月13日

平成29年3月13日、ファイザーはエピペン注射液0.3mgについて、正常に接種できない恐れがあるため自主回収を行うと発表しました。

自主回収の対象となるのはエピペン注射液0.3mgのうち1ロットのみでエピペン注射液0.15mgは対象ではありません。

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かかりつけ薬剤師に関する研修認定の届出や調剤ポイントの広告について(疑義解釈その9)~H28年(2016)調剤報酬改定⑯

まだまだ更新できない日が続いていて申し訳有りません。
そろそろ少しずつ更新が再開できると思います。
平成29年2月23日に疑義解釈その9が公開されています。
疑義解釈その8は薬局には基本的に関係なかったので、特に取り上げませんでした。
今回はかかりつけ薬剤師指導料(かかりつけ薬剤師包括管理料)の研修認定確認のための書類についてと調剤ポイントの付与の大々的な宣伝、広告についてです。

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タケプロンOD錠15mgの自主回収〜平成29年3月8日

平成29年3月8日、タケプロンOD錠15(成分名:ランソプラゾール)の自主回収が発表されました。
バラ包装の中の1錠に髪の毛が混入しているのが発見されたため、該当ロットの回収となっています。

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